退任間際の現大統領と就任直前の次期大統領。2人の外交を巡る動きが活発になっています。お互いに「共通の狙い」があるようです。
■現職&次期“2人の大統領”狙いは
2羽の七面鳥がいるのはホワイトハウスの庭。感謝祭を前に行われる毎年恒例の「七面鳥恩赦式」です。
バイデン大統領(82)が、この行事に臨むのは今年で最後。任期が残り2カ月を切ったなか、新たな発表を行いました。
バイデン大統領 「現地の27日午前4時をもって、レバノン、イスラエル国境での戦闘は終結する。これは恒久的な敵対行為の停止を目的としたものだ」
去年10月から続く戦闘について、イスラエル、レバノンの両政府が60日間の停戦に合意したとしました。ただ…。
イスラエル ネタニヤフ首相(75) 「我々を攻撃した場合だけではなく、将来の攻撃のために武装した時も強力に対応する」
イスラエルと戦闘しているのはレバノン南部を拠点とするイスラム組織「ヒズボラ」。レバノン政府がヒズボラを管理できるか定かではありません。
さらに、停戦期間の60日の間にはアメリカには新たな大統領が誕生します。
カナダ トルドー首相 「アメリカと争うことは誰も望んでいない。私たちがやるべきはカナダの雇用を守ることだ」
メキシコ シェインバウム大統領 「容認できないし、アメリカとメキシコでインフレと雇用喪失を引き起こす」
カナダやメキシコに対する関税強化を宣言し、波紋を広げているトランプ次期大統領。政権移行チームが新たな外交的な動きを模索していると報じられました。
ロイター通信によりますと、それは再び米朝首脳会談を行うことです。
次期と現職の大統領それぞれの狙いは。まずはバイデン大統領…。
外報部 中丸徹デスク 「簡単に言ってしまえば、ずっとなんとかしたかった中東情勢で一つ任期が終わる前にレガシーを作ったということになる。ただ、今回はトランプ陣営とも連携したうえで合意に臨んでいまして、関わったすべての人の思惑が『これで良いよね』と都合があった」
一方、トランプ陣営が模索する米朝首脳会談。かつて3度にわたって直接会ったものの結局、交渉は決裂しています。
テレビ朝日 外報部 中丸徹デスク 「大方のイメージとは違ってトランプ次期大統領のなかでは、1期目の金正恩総書記との対談はうまくいったと思っているようです。なので、2期目のまさにレガシーとして、北朝鮮関係を金正恩総書記と直接やってなんとかするということに意欲がある。ロシアと組んだ北朝鮮の核の保有を認めていくことはアメリカとしては本当に望ましくないシナリオですけど、そこをトランプ次期大統領がどう理解してどう考えているのか、非常に気になる」
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