イスラエルとイスラム教シーア派組織「ヒズボラ」の停戦交渉巡り、レバノンを訪問しているアメリカの特使が「停戦は手の届くところにある」と述べました。
ホックスティーン米大統領特使 「今は決断の時です。私はその決断を促すためにベイルートに来ていますが、この紛争に決着をつけるかどうかは最終的には当事者たちの判断です。今や停戦は手の届くところにあります」
アメリカのホックスティーン大統領特使は19日、ヒズボラから交渉を委託されているレバノンのベリ国会議長やミカティ暫定首相と相次いで会談し、停戦交渉が進展していることを強調しました。
レバノンメディアによりますと、ミカティ暫定首相は特使との会談で停戦の必要性を訴えたということです。
また会談後、SNSで「レバノンに対する砲撃と侵略を止め、レバノンのすべての領土に対する主権を維持することが政府の優先事項だと強調した」と表明しました。
この会談に先立ち、アメリカ政府はイスラエルとヒズボラ双方に対して「60日間の戦闘停止」などを盛り込んだ停戦の草案を提示していて、ロイター通信によりますと、ヒズボラ側は合意に前向きな回答をしたということです。
一方のイスラエルのネタニヤフ首相は18日、議会での演説で「たとえ停戦に合意してもイスラエル北部の安全を確保するため、作戦を実行する必要がある」とし、ヒズボラへの攻撃を停戦後も継続することを示唆しています。