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「介護スナック」老人ホームで暮らす高齢者の憩いの場 “自分らしく”看板ママの思い

社会

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 老人ホームで暮らす高齢者が特別な夜を過ごす「介護スナック」に注目。7年前に店をオープンしたママの思いに迫る。

■働くスタッフ全員が介護士

 店内に響く笑い声…。ここは、群馬県高崎市にあるスナック「Go To Heaven(楽園)」だ。

 高齢者の方が介護を受けながらスナックでのひと時を楽しめる介護スナックという店なのだ。

 ここでは同世代の人たちと語り合うだけでなく、介護施設にいると飲むことのできないお酒をたしなめるのだ。

 このスナックの看板ママは、宮川真紀さん(49)。昼間は介護施設で准看護師として働いている。

 さらに、このスナックで働くスタッフは全員が介護士。高齢者ケアのプロが寄り添ってくれる。

 入店後、まず体温測定。さらに血圧も測り、まるで病院さながら!事前に主治医の許可が必要で、さらに「飲み過ぎない」ことなどを守る同意書にサインする必要がある。万全の体制がとられているのだ。

 すべてのチェックをクリアし、念願のお酒!ここでは、それぞれの体調に合わせてお酒の飲む量を調整するほか、飲みやすくするための「とろみ剤」を入れるなど、高齢者にやさしい工夫もしている。

 介護施設での生活を一瞬忘れ、安心して、懐かしい夜の店を楽しむ…。高齢者にとって憩いの場となっている。

■自分らしくいられる場所を

 なぜ宮川さんは介護スナックを始めようと思ったのか?そこには、13年間にわたり高齢者と接する中で抱いたある思いがあった。

「押さえつけられての我慢というか、ただただ施設から出られないとかは、ちょっと違うのかな。雰囲気を変えて、普段と違う自分を演じる場面はすごく大事だと」

 「自分らしくいられる場所を…。しかし、当初は介護が必要な高齢者がお酒を飲むことに不安の声もあったという。

「もちろんそれだけの責任が伴うので、介護職や看護師で何かあった時は対応しますよとサポートしていきたい」

 そうして2019年にオープンした介護スナックは今年で8年目を迎える。

■今後スナック運営に専念へ

 介護スナックに行くことを心待ちにしている常連の延子さん(85)。

「スナックっていいよ。何でも言えるし、ここ(老人ホーム)でこうなっているよりか。大好きなんだよ、にぎやかなのが私。歌ったり笑わせたりしちゃうのが、無性に出ちゃうんだよ」

 なんとこの日、初めてお化粧などバッチリおめかしをして、スナックに行くことに。宮川さんらスタッフたちの送迎で、いよいよ介護スナックへ。

「着いたよ。酒が飲める、酒が飲める、酒が飲めるぞ~」

 店に着くなり、上機嫌の延子さん。お目当ては…大好きなカラオケを熱唱!!

 宮川さんは今後もこの店を守るため、今ある計画を考えているという。

「次のママ?パパ?マスター?私が今までママとしてやっていたんですけど、次の方に継いでいこうかな」

 介護施設で介護士として働く石坂英明さんに店を譲ろうという。

石坂英明さん 「その人らしさっていう部分をどうにか、みなさんに感じてほしいと思いますし、それをお手伝いできたらと思います」

 そのうえで、宮川さんは今後スナックの運営に専念したいという。

 その決断の背景にあるのが、人手不足が叫ばれる介護業界への思いだ。

「高齢者が増えてきて、介護をする側のなり手も人材が不足しているので。介護職はまだまだ低賃金と言われている中ではありますので、(介護スナックの)時給は昼間より少し高めに設定して、職員の人にも働いてもらえるようにしたい」

(2026年2月28日放送分より)

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