今回の豪雨では、住宅だけでなく県内外の人たちから親しまれている商店や施設も被害にあいました。多くの励ましの声を力に何とか立ち直ろうとしています。
倉敷市真備町の「マビ昭和館」。昭和の家具や車などを集めて、6年前に開かれた資料館です。 壁には、小学生が社会見学にきた時の写真が。地域の人以外に県外の人も訪れるそうです。
総社市のアルミ工場で起きた爆発でドアが開かなくなり、車を出すこともできないまま、バイクを含めた50台近くが浸水の被害を受けました。
(マビ昭和館/丸岡律夫 館長) 「これがあそこからガラーンと落ちてきて、1人で上げて直すわけにもいかんから、動かないから、開かない。どうすることもできんから」
豪雨の被害を話すのは、館長の丸岡律夫さんです。車は動かないと価値がないという丸岡さん。これからどうするのでしょうか。
(マビ昭和館/丸岡律夫 館長) 「みんなそういうてね、残して欲しいいう希望もあるし、そのへんを考えたらねなんとかもっぺん、復帰したいなとは思ってますけどね」
道のりは長いですが、歴史を残していくことを選び、車は全て修理に出すそうです。
(マビ昭和館/丸岡律夫 館長) 「もう金の問題じゃないわな。もうな。そういうものを残すということが大事だと思うて示しとったけ」
一方、「プラモデルの聖地」として親しまれているエラヤ真備店。汗を流しながら店の片付けに励むのは、店長の團迫敬郎さんです。
店の前に出されているのは、泥まみれの商品たち。箱を開こうとしますが…ボロボロで、きれいにはがせません。 7万円の商品もありました。
お店の中に入ると、まだ手付かずの場所も。10万点以上ともいわれる商品が全滅したそうです。 團迫さんは、店が被害を受けたあと、県内外から心配や応援の声があったといいます。
(エラヤ真備店/團迫敬郎 店長) 「義援金の意味も含めて定価で買い取りますからとか、いろいろですね」
8月中旬過ぎにセールを行うといいます。
(エラヤ真備店/團迫敬郎 店長) 「お好きなものを、どういう値段になるかは別として持って行っていただいて、この状態で、ご自分で『これは大丈夫』というものを選んでいただいてということですね。もうお客様次第です」