瀬戸内国際芸術祭の夏会期に向けて動き出しました。新型コロナの影響で日本に来られなかった台湾の作家が、6月にようやく香川県の小豆島に到着し、作品の制作を始めました。
小豆島の自然の中に造られている巨大な作品。制作を指揮しているのは台湾の作家、王文志(ワン・ウェンチー)さんです。
(台湾の作家/王文志さん)
「すでに材料も用意していただいて、作業も順調に進んでいます」
王さんは2010年に開かれた1回目の瀬戸内国際芸術祭から毎回参加していて、小豆島で竹を使った作品を手掛けています。
前回の2019年には島の人が切り出した約4000本の竹を使って、高さ15メートルの巨大なドーム状の作品を作り上げました。
5回目となる今回の瀬戸内国際芸術祭でも春会期から作品を展示する予定でした。しかし、新型コロナ禍で制作チームの健康を考えた結果、王さんは春会期での展示を諦めました。
(台湾の作家/王文志さん)
「当初は2月に来る予定でしたが、新型コロナの影響で6月になってしまったことは大変申し訳なかったです」
それでも日本の入国制限が緩和されたことなどを受けて、6月18日、ようやく小豆島での制作をスタートさせました。
(台湾の作家/王文志さん)
「コロナの影響で焦りもありましたが、遅れながらでも参加できたことはうれしく感じています。島民が材料をそろえてくれていて、何にも心配なく作業ができるようになって、ありがたく感じています」
「人とのつながり」をテーマに作る作品「ゼロ」は、8月5日に始まる夏会期でお披露目されます。
(台湾の作家/王文志さん)
「天気も暑いですが、問題なく進められると思うので期待してほしいと思います」