民間信用調査会社が2024年の景気の見通しについて企業に尋ねたアンケートで、6割以上が懸念材料を「原油・素材価格の上昇」と答えました。
帝国データバンクが2023年11月16日~30日、四国に本社を置く企業にアンケート調査を実施し、362社が回答しました。
2024年の景気の見通しを尋ねたところ、回復も悪化もしない「踊り場局面になる」と答えた企業が38.4%で最も高い割合となりました。香川県の卸売業者からは「可もなく不可もなくの状態が続きそう。コスト上昇と価格転嫁に明け暮れてしまう1年が見込まれる」といった声が上がりました。
また「回復局面」と答えた企業は9.4%、「悪化局面」は24.6%となりました。「悪化局面」と回答した愛媛県の小売業者からは「減税やばら撒きで景気が回復するとは思えないので、経済の構造そのものを変えていかなくては明るい未来は見えない」という声が上がりました。
2024年の景気に悪影響を及ぼす懸念材料については「原油・素材価格の上昇」が64.4%で最も多くなりました。次いで「人手不足」が42.3%で、前年の調査より18.2ポイント増えました。
景気回復に必要な政策についても「人手不足の解消」が最も多く40.6%となりました。
帝国データバンクは「人手不足の解消と早急な個人消費の拡大に資する政策が、景気回復の起爆剤として求められる」としています。