香川県三豊市の志々島の「天空の花畑」と呼ばれるスポットでは島の女性が手入れをするアジサイが辺りを彩っています。
三豊市の港から船で15分、人口20人の志々島です。
(野口真菜リポート)
「色とりどりのアジサイの向こうには、瀬戸内海が広がります」
「天空の花畑」と呼ばれるこの場所では、春は芝桜やネモフィラが、今はアジサイが辺りを彩っています。
(高島孝子さん)
「もう90歳じゃけんなあ」
花の手入れをしているのは島に住む高島孝子さんです。息子夫婦とともに3人で花畑を守ってきました。
1995年ごろの志々島です。1960年代に観賞用の花の栽培が始まり、最盛期には1000人以上が住んでいたそうです。しかし2000年を過ぎると高齢化や人口減少で花の栽培をする農家は減り、今ではゼロになりました。
もう一度島を花でいっぱいにしようと、島で最後の花農家だった孝子さんは息子夫婦とともに10年ほど前から再び花を育て始めました。
(孝子さんの息子/高島直宏さん)
「みんなが来てくれることだけが楽しみで頑張っています。みんながゆっくり、少しでもゆっくりできるようにしていきたいなと思ってます。ここでね、休憩してもらって、お弁当食べてもらって、それからまたいろんな所に行ってもらえるような」
孝子さんの息子の直宏さんは香川県多度津町から毎週、島に通い、水道や電気を通して休憩所などを整備しました。現在は新たにトイレをつくろうと友人らと作業を進めています。
(孝子さんの息子/高島直宏さん)
「この1年間みんなが花のシーズンに来てくれるためには、いろんなこともしとかんかったらいけない。来年同じような花をね、ここが花畑になれるようにするために、一生懸命頑張ります」
志々島のアジサイは今週いっぱいが見頃だということです。