2023年度、競泳で小学生の中国地方の記録を次々と打ち立てた選手が、岡山市にいます。この春中学生になった彼女の新たな目標とは。
1日に約5000m泳ぐ中学1年生、森優さん。森さんは小学生だった2024年3月までの1年間で中国地方の小学生記録を、何と14個も塗り替えました。
中学生になっても、6月の「中国五県対抗大会」のジュニアの部で大活躍。
女子50m背泳ぎでは2位に2秒以上の差を付けるなど、リレー3種目を含めた5冠を達成。うち3つで大会新記録を打ち立てました。
森さんの特徴は「泳ぐ種目の幅広さ」です。大会前には1つの種目に絞って泳ぐ選手も多い中、森さんは個人メドレーの練習を多く行い、出場種目も大会によって変えています。
(中学1年生/森優さん)
「たくさん(の種目を)泳げることはよかったなと思います。いろんな種目目指せるので」
森さんの大きな強みは、「フォーム」の美しさ。水の抵抗が少ないフォームでスピードの維持につなげています。
25mプールでの50m、100m、200mで岡山県の小学生記録を持つ背泳ぎ。
3歳から小学5年生まで習っていた器械体操で培った柔軟性を生かします。腕を体の近くでストロークさせ、頭の位置が全く変わらないフォームで泳ぎ続けます。
約1年半前から森さんを指導する三宅コーチも……。
(森さんを指導する/三宅俊行コーチ)
「(背泳ぎは)初めて見たときから流れるような泳ぎでキャッチもうまいですし、すごくきれいだなと」
また、167cmの長身や日々行っている筋力トレーニングが生み出すキックは、一緒に練習している同年代の男子をぐんぐん引き離します。
そんな森さんは、自分の泳ぎについての分析を小学生のころから綿密に行っています。
(中学1年生/森優さん)
「試合が終わったあと自分的な振り返りをしたり、コーチと振り返りするときは自分の考えを言ったりノートに書いたりはしています」
今のスイミングスクールに通い始めてから、ノートに細かく自分の泳ぎの反省点を書き、コーチと一緒に振り返っているそうです。
(森さんを指導する/三宅俊行コーチ)
「自分をこの年齢にしては理解していますし、分析力も高い」
そんな森さんはこの春中学生になり、学校での勉強にも力を入れたいと話しています。
(中学1年生/森優さん)
「勉強もしっかりできて、水泳でもしっかり自分のことを分析して、自分の目指している目標がどんどん突破できていい選手になりたい」
「体育と、美術と数学は好きです。苦手な教科は、英語がそんなに好きじゃないです」
中学生スイマーとして、今、目指しているのは、「ナショナル記録」の突破。
国際大会に向けた合宿などに参加するための日本水泳連盟が定めた基準をクリアし、世界に飛び出します。
(中学1年生/森優さん)
「中学生での目標は、中学1年生でナショナルの大会や合宿に行くことです。標準記録を切る大会が限られているので、そこでしっかりタイムを出せるようにこれからも練習していきたいです」