香川県が進めている高松市サンポート地区の「プロムナード化」について20日、近隣住民への説明会が開かれました。9月中旬には工事を始めたいとする香川県に対して、住民からは計画の見直しを求める意見などが出ました。
(近隣の住民)
「いま何不自由なく生活できているのに(プロムナード化で)不自由さができるというところどのようにお考えですか?(周辺住民を)見殺しにするおつもりなんですか?」
「合意形成の仕方として、何か無理やりやっているような感じがするのですが」
説明会では「早ければ8月中に準備を始め、9月中旬には工事を開始する」という香川県の工事計画が初めて示されました。これに対して説明会に参加した高松市浜ノ町の住民約30人からは反対の声が多くあがりました。
香川県はサンポート高松周辺ににぎわいをつくる「プロムナード化」を進めていて、土日・祝日の午前9時から午後9時までJR高松駅北側の市道の一部を車両通行止めにする計画です。
また県立アリーナの外周道路を4車線から2車線に減らし新たに歩行者用のスペースをつくることも計画しています。
県はアリーナが完成する2025年2月までに全ての工事を完了させたい方針です。
これまで県は浜ノ町の住民に対してプロムナード化などに関する説明会を4回開き、社会実験を2回行いました。
しかし災害時の避難経路の確保や渋滞悪化への懸念などから2024年6月、住民から計画の見直しなどを求める830人分の署名が提出されました。
20日の説明会でも9月には工事を始めたいとする香川県に対し住民から「合意形成の不十分さ」や「アリーナや文理大学など新しい施設が完成してから改めて計画を決定すべき」などの声があがるなど、議論は平行線のまま説明会は終了しました。
(香川県 都市計画課/西本大介 課長補佐)
「まずは工事して整備して運用させていただいて、その後の状況を皆様と共有させていただきながら、より良いものとなるよう取り組んでいきたい」
(参加した住民/花崎哲司さん[危機管理防災アドバイザー])
「(署名活動など)これまでも究極の市民活動としてやってきたと思っているが、今後もやはりそういう形で我々はそう思っている、『県民の皆さんどうですか?』という投げかけを展開していきたい」