新人と現職の一騎打ちとなった赤磐市長選挙についてです。会員制量販店・コストコの誘致を含む新拠点整備事業の進め方が争点の一つとなっています。
赤磐市長選に立候補したのは届け出順にいずれも無所属で、前の副市長で新人の前田正之さん(60)と4回目の当選を目指す現職の友實武則さん(67)です。
前田さんは1983年に旧山陽町役場に入庁し、合併後、赤磐市の総務部長などを経て2019年に副市長に就任。2024年6月に辞職しました。
(無所属・新/前田正之 候補)
「4万2000人強の市民の皆さんと1つになって私はしっかりと赤磐市政を運営していきたい」
友實さんは1980年に岡山市役所に入庁し下水道局の審議監などを務めました。2013年の赤磐市長選で初当選し、現在3期目です。
(無所属・現/友實武則 候補)
「赤磐市を全国区に、そして、赤磐市を人口増、産業、経済の豊かな町に目指していきます」
争点の一つとなっているのが河本・岩田地区の新拠点整備事業です。赤磐市は約28haにコストコやホテル、工場などを誘致するとともに道の駅を整備する計画です。
(無所属・現/友實武則 候補)
「著名な企業も前向き、もっと言えばほぼ最終段階のところにきています。これを弾みに赤磐市を全国区に」
(無所属・新/前田正之 候補)
「半数の方々が反対する、そういった政策・事業が展開されています。こんな進め方では本当に赤磐市民のためにはなっていない」
事業の進め方を巡っては、市議会から市の執行部側へ批判の声が少なくありません。2月の定例議会では「市の説明不足」などを理由に事業に関連する予算案が事実上、否決されました。そして、3月12日に臨時市議会が開かれ、再提案した予算案が可決されています。
前田さんは事業は推進するべきだとしつつ、市民や議会の声をより取り入れて慎重に進めていきたいとしています。
(無所属・新/前田正之 候補)
「在職中にも多くの方々から『本当の市民の意向に合った事業を展開していないよ』という声を聞いていました。本当にこのままではいけないなという思いを持ったからこそ 私も副市長を辞めて『このままではいけない、危ない、やはり市民の方の意向に沿った赤磐市の運営をしていく必要がある』というふうに思ったから今回立ち上がらせていただきました」
友實さんは一連の誘致活動に手応えを感じていて、このまま事業を進めて近いうちにコストコなどの誘致を実現したい考えです。
(無所属・現/友實武則 候補)
「(市民や議会へ)説明はしてきているが、なかなかそれが伝わっていないというのは感じとしては思っています。会社の方は、この市長選挙の行方も見守っているというところもあろうかと思います。4月以降、早い時期に出店の表明もいただけるものと思っています。そのためにも、この選挙を勝ち抜いていくことが必要なんです」
赤磐市長選は3月23日投票で即日開票されます。