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“異例の梅雨”警戒は大雨以外も…竜巻などの激しい突風 例年以上に多数発生の恐れ

社会

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■今年の梅雨は”短期集中型”か キャンプ場は警戒

全国的に異例の遅さとなった今年の梅雨入りですが、今後はどうなるのでしょうか。

久能木百香 気象予報士 「今年は短期集中型の大雨となりそうです。梅雨終盤や梅雨本番に流れ込んでくるような暖かく湿った空気が、今年は既に列島に流れ込んでいます。梅雨入りは遅れたのですが、梅雨明けは平年並みとなる見込みで、梅雨の期間は短くても大雨に警戒が必要です」

沖縄県の那覇市では、梅雨の期間中に平年のおよそ3.5倍の降水量を観測。21日に、今年初めて線状降水帯が発生した鹿児島では、指宿で48時間の積算雨量が450mm以上に。これは6月の総雨量のおよそ8割に匹敵し、いたるところで土砂災害などを引き起こしました。

こうした大雨を降らせた梅雨前線が迫る関東では、すでに警戒感が高まっています。

キャンプ場「FUJIOKABASE」 山村乃亜さん 「今はすごくきれいなんですけど、雨が降るとかなり水が増えて濁流になります」

群馬にあるキャンプ場では、川の増水を警戒。全国で相次ぐ水難事故への対策をおこなっています。

キャンプ場「FUJIOKABASE」 山村乃亜さん 「雨が降った際は川への立ち入りを禁止にし、立ち入らないように呼びかけています」

その一方で、梅雨入りの発表を受け、きょうの予約は全てキャンセルになったといいます。

キャンプ場「FUJIOKABASE」 山村乃亜さん 「開業して以来初めて、土曜日にお客様がいない形です」

■竜巻など激しい突風 今年は特に警戒必要

今年は大雨以外にも特に警戒が必要なことがあります。番組が注目したのは、竜巻などの「激しい突風による災害」です。今週「竜巻の可能性が高い」突風が発生した高知県田野町(たのちょう)を訪れると…。

報告・富樫知之ディレクター 「激しい突風が吹いたのでしょうか、骨組みごと倒れてしまっています。屋根をよく見てみますと、側面の壁がはがれてしまっています」

突風が発生した瞬間の映像では、建物の中にも関わらず、轟音とともに、ポリタンクが飛ばされます。推定風速はおよそ50m。農業被害だけでおよそ2400万円にのぼっています。

被害にあった農家 「オクラがひとふきでこういう状態になった。道具とか全部バーンと上がった。死ぬかもという怖さもあった」

こうした激しい突風を引き起こす大きな要因が「積乱雲」です。気象学の専門家は、今年の梅雨はこの「積乱雲」が発生する確率が高いと指摘します。

防衛大学校 小林文明 教授 「(今年の梅雨は)降るときにはバッと降って、翌日は30度を超えるような猛暑。積乱雲の塊が発達しやすくなる」

平年以上の雨が降ると、大気中の水分量も平年より多い状態となります。一方で、平年以上の暑さによって地表と上空の気温差が大きくなることで、より強い上昇気流が発生。大気中の水分と相まって、竜巻などを生み出す積乱雲が発生・発達しやすくなるというのです。

防衛大学校 小林文明 教授 「(竜巻が発生すると)屋根が壊れるとか、軽自動車が飛ぶ。人も平気で飛んでいく。積乱雲が近付いてきたら早くに退避行動。これしかないわけです」

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