神奈川県警の警察官が偽造した書類を使って郵便局から現金700万円をだまし取った疑いで逮捕されました。警察官は関係者をかたる際に警察手帳を見せていたということです。
横須賀警察署地域課所属の澤田義弘巡査長(36)は今年5月、神奈川県横須賀市の郵便局で偽造した委任状と払い戻し請求書などを提出して現金700万円をだまし取った疑いが持たれています。
警察によりますと、澤田容疑者がだまし取った現金は駐在所で知り合った市内の70代男性のものです。
澤田容疑者は何らかの方法で男性の通帳と印鑑を入手し、自分が受け取れるように委任状などを偽造しました。
他人名義の口座から貯金を引き出す際は名義人本人を確認できる書類の確認が必要になることが多いですが、澤田容疑者が警察手帳を示したため、郵便局員は信用してしまったということです。
男性の親族が今年8月に通帳を確認して現金がなくなっていることが分かり、警察に相談していました。
取り調べに対して澤田容疑者は「間違いありません」と容疑を認めていて、だまし取った現金については「借金返済に充てた」と話しているということです。
警察職員の逮捕について、加藤秋人監察官室長は「被害者をはじめ、県民の皆様に深くおわび申し上げます。警察官として言語道断の行為であり、今後の捜査・調査結果を踏まえ、厳正に対処して参ります」とコメントしています。