福島第一原発2号機から取り出された燃料デブリの分析を担当する研究機関が会見を開き、「廃炉を見守る方々に貢献できるような成果を出したい」と話しました。
研究機関の担当者 「これまでよく分からないといわれている燃料デブリの性状をしっかり評価しまして、国の廃止措置を進めているなかで、炉内状況推定の精度向上とか、廃止措置につながるデータをしっかり取っていきたい」
JAEA(日本原子力研究開発機構)の大洗原子力工学研究所が東京電力から受け取った燃料デブリは直径約5ミリ、重さは0.69グラムです。
分析は電子顕微鏡を使ってデブリの結晶構造を調査したり、溶かしたデブリを装置にかけて成分を調べたりします。
分析は1年ほどかけて原子炉内の状況を推定するのに役立てます。
計画ではデブリを分割して他の3つの施設でも分析をするとしていましたが、デブリが少量のため、すべての施設に送れるかどうかは現時点では分からないということです。
担当者は「これまでも非常に小さなサンプルで分析をしてきた。サンプルを最大限、生かしたい」と話しています。