庶民の味方のカレーライスを作ろうとすると、原材料の値上げでかつてないほど高く付くそうです。そんな時代に、家で安くておいしいカレーを作るコツを聞きました。
よく煮込んだルーをホカホカの白米にかけて、ゴロゴロのジャガイモやニンジンを乗せれば完成。手頃な値段で食べられるカレーライスです。
しかし、その人気なカレーライスを作るための材料費が高くなっています。
Komi’z 小美野隆大オーナー 「原価がかなり上がっているので、売り上げ的には痛い」
業者の間で取引される新米の価格が2カ月連続過去最高となり、いまだ高値が続くコメ。
Komi’z 小美野隆大オーナー 「一番上がっているのはコメ。去年と比べて1キロ150円ほど値上がりしている」
1カ月で300キロほどのお米を使う店。量を減らすことなく、営業を続けています。
Komi’z 小美野隆大オーナー 「値上げをする気持ちは今のところない。耐えるしかない」
帝国データバンクが発表したカレーライス1食あたりのコストを示した調査結果でも過去最高となりました。
カレーライス1食分のコストを去年と比べるとカレールーや光熱費などに変化は少ないですが、肉や野菜などの具材は20円ほど上がり、ご飯は90円から131円と最も高くなっています。
これで1食あたりの値段は364円です。
仮に4人家族でカレーライスを作ると約1500円の出費に。
ライスの大盛を無料で提供している店は大きな打撃です。
スープカレーカムイ 諸橋宏明オーナー 「ボディーブローどころか1発ノックアウト。白米の値段が2から2.5倍になっている。急に値段が上がった」
ピリリとしたスパイスが効いたスープをご飯にかけて味わう北海道発祥のスープカレー。これまでは1360円で提供していましたが、来年から50円値上げすることを決めました。
スープカレーカムイ 諸橋宏明オーナー 「心苦しい。150円上げた方がいいと周りの人から言われるが、企業努力で50円に抑えたい」
例年2800円ほどの仕入れ価格も倍以上の値段となっていますが、大盛の無料は今後も続けるそうです。
大盛り注文の客 「カレーはご飯が進むので大盛りでいつも食べたい。とてもお得でうれしい。値上げしないでお店が苦しくなったら元も子もない。無理しない程度にしていただけたらと思う」
しかし、店にとって負担が大きいのはコメだけではありません。
スープカレーカムイ 諸橋宏明オーナー 「スープカレーで生野菜を多く使うので、ブロッコリーが2倍、ニンジンも1.5倍くらい。野菜とお米が同時に値上げするのは初めての体験。引き続きできる限りやらせてもらえれば」
度重なる物価高…。
30代の人 「カレーは作っちゃいますよね。高いって聞いても」
70代の人 「そんなにしますの?牛肉は高い。大好きですよ。朝昼晩カレーでもいい。毎週金曜日はカレー」
どうすれば安くておいしいカレーを食べられるのでしょうか。
アキダイ 秋葉弘道社長 「お米の流通量はだいぶ安定はしているけど、消費量が上がっています。これは感じます」
秋葉社長によりますと、年内はコメの高値が続きそうということですが、代わりにお得な具材を教えてもらいました。
アキダイ 秋葉弘道社長 「(Q.一方でお買い得になっているお肉は?)ありますよ」 「豚肉。豚肉を使ったカレー。これ結構いけますね。ポークカレー。質も非常に良い。値段も今、夏に比べてだいぶ安い」
現在、牛肉は値段が高くなっているため値段が落ち着いている豚肉を使うのがおすすめだそうです。
さらに野菜は…。
アキダイ 秋葉弘道社長 「(Q.北海道のジャガイモが今安い?)今チャンス。今、収穫して、どんどん出荷されてた状況」
ジャガイモは収穫量が多い北海道産が出回り、価格が安くなっているといいます。
アキダイ 秋葉弘道社長 「ジャガイモたっぷりポークカレー。今の一番良いポイントだと思います。最高です。ジャガイモたっぷりポークカレー。これも今の物価高を乗り切るキーワードだと思います」