日本を代表する自動車メーカー「ホンダ」と「日産」の経営統合に向けた動き。背景には中国の存在もあるようです。
■「ホンダ×日産」背景に中国の影
突然の知らせでした。
日産自動車の工場で働く人 「一つの会社作ってというのはびっくりした」 「そうなったかって感じ」
関係者によりますと、ホンダと日産は持ち株会社を設立して傘下に両社が入るなど、経営統合に向けて協議を進める方針です。将来的には日産が筆頭株主になっている三菱自動車工業が加わることも視野に入れています。
去年、世界の販売台数はホンダが398万台で7位、日産が337万台で8位でした。経営統合した場合、三菱自動車も合わせると800万台を超えて3位に躍り出るのです。
統合の背景には電気自動車や自動運転機能など、急速に変化する市場に対応する狙いがあるとみられます。そして、その新たな分野で存在感を高めているのが中国などの新興メーカーです。
日本自動車ジャーナリスト協会 菰田潔会長 「中国が電気自動車、BYDも日本に進出。中国に対抗して上回るためには皆で力を合わせようということ」
中国で取材すると、今回の“統合”を予感させる動きが起きていました。
経営統合に向けて協議を進める方針のホンダと日産。両社は中国での販売が不振で、今年11月までの売り上げ台数はホンダが前年同期比マイナス30.7%、日産はマイナス10.5%です。
中国車と日本車の違いの一つが“価格”です。中国での代表的な新エネルギー車の価格を比較すると、中国メーカー「BYD」のプラグインハイブリッド自動車「秦PLUS」が約161万円で、日産の電気自動車「アリア」は約298万円です。