2024年の中国のGDP（国内総生産）の成長率がプラス5.0％と発表されたことについて北京在住のエコノミストは、自動車などの買い替え策が功を奏した一方、今年以降、消費の伸びは不透明さを増していると指摘しました。
丸紅中国 経済研究チーム長 鈴木貴元氏 「直接的に経済成長を押し上げたのは、自動車と家電の買い替え政策です。こちらの方は消費を大きく押し上げている」
2024年の中国のGDPの成長率が5.0％のプラスと発表されたことについて鈴木氏は、中国政府が打ち出した買い替え支援策が功を奏したとしました。
また、いわゆる「トランプ関税」を控えて軽工業品や家電が中心の駆け込み輸出が好調だったと指摘しました。
丸紅中国 経済研究チーム長 鈴木貴元氏 「（中国の）所得が伸びない中でさらに（消費の）前倒しが起きるのかについてはちょっと疑問に思っています」
今年については根本的な所得対策がなされないなか、デフレ傾向も強まっていて「需要の先食い」が長期的には期待できないという見方を示しました。
トランプ政権の中国経済への影響については、ピーク時に20％ほどあった対米貿易のシェアは10％前半まで低下していて「脱米国・分散化」が進んでいると指摘しました。
