光の届かない深海で、光合成以外の方法で生み出される謎の酸素、いわゆる「暗黒酸素」について、日本財団がイギリスの研究グループと共同研究をすることを発表しました。
日本財団は17日、ロンドンで会見を開き、太平洋などの深海で「暗黒酸素」を研究するスコットランド海洋科学協会のスウィートマン教授の研究チームに、3年間で200万ポンド、およそ4億円を支援すると明らかにしました。
スウィートマン氏は光の届かない深海にある金属の塊が、海水を電気分解して酸素を生み出している可能性があるとの研究結果を発表しています。
ただ、この「暗黒酸素」はまだ多くのことが解明されていません。
計画では、水深1万1000メートル以上の深海の底に到達できる実験装置を開発し、「暗黒酸素」の発生源を突き止めるほか、深海の生物への影響などを調べるとしています。
光合成以外の方法で酸素が生み出されることが証明されれば、地球上で生命が誕生した起源の解明につながる可能性があると指摘されています。