東欧ハンガリーの首都ブダペストで日本人女性(43)が自宅アパートで火災に巻き込まれて死亡しました。地元警察は殺人の疑いで元夫(43)を逮捕しました。
現地警察によりますと、先月29日、ブダペスト中心部のアパートで日本人女性と子ども2人が住む3階の部屋から火が出ました。
現場に居合わせたアイルランド国籍の元夫が通報し、駆け付けた消防隊によって消火活動が行われましたが、室内から女性の遺体が見つかりました。
出火当時、子ども2人は学校にいて無事でした。
当日に行われた検死では事件性がないと判断され、現場検証や元夫の証言からベッドの上での喫煙による失火とみられていました。
しかし、その後の捜査で、現場周辺の防犯カメラに火事の前後に元夫が服を着替え、フードやヘルメットで変装した姿が映っていたことが分かりました。
また、再度行われた検死の結果、虐待を受けた痕が見つかったということです。
これを受けて今月3日夜、警察の特殊部隊が元夫を拘束し、殺人の疑いで逮捕しました。
元夫は容疑を否認しています。
4日夜、現場には女性の友人らが集まり、追悼式が行われました。
被害女性の友人 アナスターシャ・ソコロバさん 「彼女はとてもすてきな人。謙虚で素晴らしい友達でした。授乳中に元夫が彼女の首を絞めるなど、かなり虐待がありました。彼女は元夫にパソコンを取られたことや『苦しんで死ぬだろう』などと殺害予告を受けていたと警察に訴えていました。(警察から)彼女の部屋に灰皿やろうそくがあったと聞きましたが、友人たちは彼女は灰皿は持っていないし、絶対たばこも吸わないと言っています」
女性の友人によりますと、女性は元夫から何度も「殺す」などと脅され、警察に相談していたほか、子どもと日本へ帰国したいなどと話していたということです。