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過去最大8兆8908億円計上 防衛省概算要求

政治

 防衛省は2027年度予算案の編成に向けた概算要求で過去最大の8兆8908億円を計上しました。

小泉防衛大臣 「イラン情勢での教訓からも分かる通り、国内外の情勢は現行の(安保)3文書の策定当時に想定していた以上の速度と複雑性を持って変化しています。今後5年以内に防衛力を変革することで抑止力・対処力を大幅に強化していく必要があります」

 今回の概算要求では、ドローンやAI(人工知能)を使った「新しい戦い方」への対応が大きな柱です。

 迅速で正確な意思決定のため、陸海空の自衛隊を一元的に指揮する統合作戦司令部に海外製AIを使ったシステムを整備するほか、複数のAIを統合活用する「AIオーケストレーター」を構築します。

 有事の際の反撃能力強化では、水中発射型の極超音速ミサイルや民生品を活用して安く短いサイクルで大量生産できる攻撃用無人機などの開発費用を盛り込みました。

 統合防空ミサイル防衛ではミサイルや機関砲、レーザーを組み合わせて無人機やミサイルの大量攻撃に対処する近距離対空システムを新たに開発します。

 また、長期戦を見据えた持続的な対応能力の確保に向けて太平洋側の警戒監視体制を拡充するほか、自動運航技術を搭載した輸送船舶の導入に向けた調査研究費を計上しました。

 このほか、防衛力の基盤強化を図るため、弾薬などの装備品工場を国が所有し、民間企業に生産や管理を委託する制度を作ります。

 定員割れが続く自衛官のなり手不足の解消に向けて現役自衛官の給与体系の見直しを進めつつ、新たに110人体制の「退職自衛隊員・家族支援庁」を立ち上げて退職後の支援も強化します。

 今回の概算要求額は2022年に策定した今の防衛力整備計画に基づいたものですが、安保3文書の年内改定を控え、具体的な金額を示さない「事項要求」の事業が多く盛り込まれました。

 そのため、年末の予算案編成では防衛費がさらに膨らむ公算が大きく、与党関係者は「10兆円を超えるだろう」との見通しを示しています。

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