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コロナ禍での変化を模索する企業 新聞広告の先に見えたのは 岡山

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 岡山、香川、広島で食品スーパーなどを展開するエブリイが2021年6月15日、新聞2紙に広告を出しました。「新型コロナウイルスの影響で在庫などを抱えた生産者や飲食メーカーなどから8000万円分の食材や商品を買い取り、エブリイの従業員に渡す」という内容の広告です。
 取り組みを取材すると、そこにはコロナ禍での変化を模索する会社の姿がありました。

岡山県赤磐市でコーヒーの卸業を営む「トーアコーヒー商会」

 トーアコーヒー商会は1969年に創業。焙煎歴60年以上の中島勝さんが10種類以上のコーヒー豆を自家焙煎、ブレンドし、喫茶店などに販売しています。

(トーアコーヒー商会/中島勝 名誉顧問)
「火がよく通って、はじき具合、音も出ますから音も聞いて、おいしいタイミングがあります」

新型コロナウイルスの影響で売り上げが激減

(記者リポート)
「コーヒー豆の入った1袋70キロほどの袋です。この会社では1トン以上の在庫を抱えていました」

 2020年からは新型コロナウイルスの影響で、主な取引先の喫茶店やホテルなどへの販売が激減。2021年の売り上げは、感染拡大前と比べて半減しています。

 この日、訪れたのは食品スーパーなどを展開するエブリイの取締役、永谷真次さんです。

(エブリイ/永谷真次 取締役)
「豆の状態でどれくらい保管されるんですか」

(トーアコーヒー商会/藤井暢人 社長)
「焙煎したらとにかく2週間以内」

 トーアコーヒー商会の社長、藤井さんは、エブリイが食材など8000万円分を生産者や卸会社から買い取るという広告を見て連絡しました。

(トーアコーヒー商会/藤井暢人 社長)
「(広告を)最初見た時、こういう状態(コロナ禍)の中でこんな支援をされる会社があるんだろうかなと思いました」

エブリイの商売の原点は「味をしっかり理解して紹介したい」

(トーアコーヒー商会/藤井暢人 社長)
「これはコロンビア、ホンジュラス、ブラジルのブレンド、中煎りくらいで飲みやすい」

(エブリイ/永谷真次 取締役)
「おいしいです」

 エブリイは、藤井さんから160キロ以上のコーヒー豆を購入することを決めました。

(エブリイ/永谷真次 取締役)
「(Q.エブリイのメリットは?)よく聞かれるんですが、まず社内の人間がその商品の良さ、味をしっかり理解して誰かに紹介したい、それがうちの商売の原点じゃないかな。おいしい物をお客様にお薦めする」

(トーアコーヒー商会/藤井暢人 社長)
「取引できるのは本当にうれしく思っています。このまま卸業だけでいくと厳しい状態ですので、違う打開策も考えながら動いていかないといけない」

まずは「地域を元気に」

 8月5日、従業員に渡すコーヒーを持ってエブリイの店舗を訪れた藤井さん。

(トーアコーヒー商会/藤井暢人 社長)
「緊張しますね。(コーヒーで)疲れを少しでも癒せるように、ほっとできる時間に少しでも貢献できれば」

 エブリイは藤井さんから、1箱に8種類が入っているドリップ用コーヒー1117箱を購入しました。コーヒーは岡山県内で働く従業員に渡されました。

(エブリイ/永谷真次 取締役)
「地域がまず元気になる、新型コロナをきっかけに、より強烈に私たちが思って商売をさせてもらっている。うちは後発のスーパーですので、その地に合った商売の仕方をさせてもらうのがうちの進むべき所だと思う」

取り引きがきっかけで新たな道へ――

 さらに藤井さんにとってうれしいことが。

 岡山県内4店舗のエブリイ産直コーナーで、ドリップ用のコーヒーなどを販売することが決まりました。取り引きをきっかけに、藤井さんは初めて一般向けの商品を開発しています。

(トーアコーヒー商会/藤井暢人 社長)
「(新型コロナは)短期的に見れば非常にマイナスが目立つけど、長期的に見た場合は、決してマイナスだけじゃないと感じている。変革できる最後のチャンスなんじゃないか」

(エブリイ/永谷真次 取締役)
「新型コロナはこの10年を加速さす装置。次の時代に合うようにうちが早く用意を、準備をしていく期間に変えていこうと」

 新型コロナによって訪れた大きな転換点。アフターコロナを見据えた新たな姿を模索するそれぞれの企業の挑戦は続きます。


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