香川県多度津町の酒造工場で新酒の「初しぼり」が行われました。今年は原料の出来が例年以上にいいということです。
西野金陵多度津工場では初しぼりを祝う神事が行われ、関係者ら約10人が作業の安全と酒がおいしく仕上がるよう祈願しました。
(記者リポート)
「こちらは酒米を発酵させている『もろみ』のタンクです。今年は酒米の出来は非常に良かったらしく、バナナスムージーのようなフルーティーな香りがします」
西野金陵ではお酒の原料に酒米「オオセト」を使い続けています。今年は穂が出る9月上旬の気候が安定したことなどもあり、異物や着色が少ない最高ランクの「1等米」に選ばれました。
(西野金陵/酒井史朗 製造課長)
「私もここで25年、オオセトを扱っていますけど、今年初めて全量が1等米ということで、すっきりして、なめらかで飲みやすいお酒ということが言えると思います」
西野金陵は去年、新型コロナによる需要の落ち込みを懸念して前の年の4割ほどしかお酒を製造しませんでした。
今年は去年より2割から3割ほど多く造る予定ですが、製造期間は2カ月ほど延ばして、感染状況を見ながら製造量を調整するということです。
(西野金陵/酒井史朗 製造課長)
「高松の飲食店あたりもにぎわいを取り戻しつつある。おいしいお酒が手元にあると、自然と食事の量も食事の時間も増えてくる。少しでもそういったシーンで役立ててくれたらと」
「金陵 初しぼり」は11月20日から、香川や岡山のスーパーなどで約3万3000本販売されます。