3月29日、岡山県美作市で住宅が全焼しました。当時、この住宅には火事から逃げ遅れた97歳の女性がいましたが、たまたま近くを通った中学生らが住宅に入り、女性を救助しました。
この勇敢な行動をたたえ、美作市消防本部が中学生らに感謝状を贈りました。
感謝状が贈られたのは、美作市立美作中学校3年でサッカー部の入谷太一さん(14)、下山結友さん(14)、判野瑛風さん(14)、平山拓斗さん(14)と、一緒に救助活動を行った美作市林野の自営業・中山道雄さん(66)です。
(在間隆真リポート)
「火事があった現場です。生徒たちは2階の窓から助けを求めるおばあさんを見て、家の中に入っていったということです」
3月29日、美作市林野で角南一女さん(97)の木造2階建ての住宅が全焼しました。
5人の話では、まず角南さんの家の隣に住む中山さんが住宅から煙が出ているのに気付き、1階に人が残っていないか捜しました。その後、部活動の帰りに近くを通りかかった4人も救助活動に加わり、住宅の2階にいた角南さんを外まで誘導しました。
消防によりますと、角南さんはやけどをして病院に運ばれましたが、火事の翌日には退院したということです。救助活動をした5人にもけがはありませんでした。
(1階を捜索していた/中山道雄さん)
「早く(2階から)下りてきてほしいという思いでいっぱいでした」
(美作中学校/入谷太一さん[3年])
「(Q.家に入って行くときの心境は?)無です。とりあえず『助けよう』しか」
(美作中学校/下山結友さん[3年])
「おばあちゃんが無事で何より」
(美作中学校/判野瑛風さん[3年])
「遠くにいても熱いのが伝わってくる。そういうので(火事は)やっぱり怖いなって」
(美作中学校/平山拓斗さん[3年])
「人の命を助けるのも大事ですけど、自分の命を一番に。他の人の命も助けられるようにしたい」
(美作市消防本部/小林哲二 警防課長)
「白い煙の状態で、火が回っていなかったのが救いだった。これは危ないというような場合は自分の避難を最優先に考えてほしい」