夏の高校野球、岡山大会・香川大会は7月8日に開幕します。KSBでは7月7日から甲子園を懸けた高校球児たちの戦いを「甲子園へのキセキ」として応援していきます。7月3日からは一足早く、この夏の注目選手などをご紹介します。2022年夏の岡山大会を制した創志学園のキャッチャー。彼は甲子園での悔しさを胸に、最後の夏に臨みます。
自信みなぎる声でチームを鼓舞する創志学園のキャッチャー・竹本佑。
小学6年では岡山県選抜チームのキャプテンを務めるなど、幼いころから注目を集める野球少年でした。
(竹本佑 選手[当時 小6])
「高校生になったら甲子園に出て、大谷選手みたいにメジャーリーガーになって活躍するのが夢です」
そんな竹本を幼いころから支えたのは父・壱さんでした。夢の甲子園を目指し、共に練習した日々。
しかし、竹本が高校1年の11月、壱さんは亡くなりました。
2年生となった2022年の夏、竹本は正捕手として活躍。チームの4年ぶりの夏の甲子園出場に貢献しました。
(創志学園/竹本佑 選手[当時2年])
「天国のお父さんにいいプレーを見せられたら」
父に見せたかった甲子園での活躍。しかし、3年生エースの良さを引き出すことができず、7失点で初戦敗退。
悔いを残して聖地を去りました。
(創志学園/竹本佑 選手[3年])
「観客があれだけいる中で自分のプレーをするっていう精神力、心の部分で足りなかった部分が多かった。『自信』を付けないといけないと思っているので、『自信』が付けられるよう練習をしていきたい」
2022年に就任した門馬敬治監督は、「甲子園で負けた経験」を持つ竹本の成長に期待を寄せます。
(創志学園/門馬敬治 監督)
「『勝つんだ』という自分の思いを一投一打のプレーに表現してほしい。その背中を選手に浸透させるべく、動き・表情・言葉をかけてほしいと思う」
迎えた高校最後の夏。竹本は悔しい経験を自信に変えて更なる成長を父に誓います。
(創志学園/竹本佑 選手[3年])
「去年の甲子園は、父がいれば怒られていたと思うので、今年は笑顔でというか『よく頑張ったな』と言われるように思い切ってやりたい」