岡山市が進めているJR岡山駅東口の路面電車の乗り入れ事業について、総事業費が試算よりも約22億円増え完成も1年以上遅れることが分かりました。
JR岡山駅東口の路面電車の乗り入れ事業は、現在、JR岡山駅から約100m離れている路面電車の停留所を、岡山駅前に移動するものです。
乗り換え時間を短くすることで回遊性を向上し、中心部の活性化を図ろうと岡山市が進めているものです。
総事業費について、市はこれまで66億円と試算していましたが、今回、約1.3倍の88億円ほどに増えることが市への取材で分かりました。
また2025年度中となっていた工事の完成予定も2026年度末にずれ込みます。
(記者リポート)
「この事業では地下で補強工事も行われます、そのため20のテナントが仮店舗へ移ってもらう予定です」
市はこれまで休業に伴う補償の費用を約16億円あまりとしていましたが、店舗の内装に想定以上の経費がかかっていたほか、工事用の資材高騰などで約13億円ほど増えるということです。
また仮店舗への移転に関して当初は2カ月から3カ月と想定していましたが、店舗側から準備や在庫調整など約1年以上かかるとの声があり、完成時期を遅らせるということです。
路面電車乗り入れ事業の費用と完成をめぐっては、過去にも43億円ほどとしていた総事業費が約86億円に倍増したため、駅舎のひさしを取り止めるなど整備内容を縮小し66億円ほどに抑えた経緯があります。
工事の完成時期も2022年度中だったものが一度延期されていました。
市は8月30日に岡山市議会の委員会で説明するとしています。