日本の伝統的な計算道具で習い事としても人気のそろばん。その「そろばん」の「四国一」になった中学生が香川県三豊市にいます。その練習方法とは?
素早いスピードで掛け算や割り算などの問題を解く子ども達。
三豊市の「みとよそろばん教室」には、全国珠算教育連盟が主催する暗算・珠算検定試験で段位を取得した生徒が多くいます。
(小学5年生)
「暗算九段」
(中学1年生)
「暗算が十段で、そろばん(珠算)が九段」
十段は検定の最高位! そんな彼らが憧れている存在が……。
(小学5年生)
「爲廣(ためひろ)くんとかすごいです。大会の時とかすごく高い点数を取っていてみんなの憧れ」
(中学1年生)
「まぁ爲廣くん。四国一です」
三豊中学校の2年生、爲廣大空さん(13)。暗算と珠算の両方で、最高位の十段を取得しているんです!
爲廣さんは5月、松山市で開かれた、そろばんの四国大会に出場。
小学生から社会人まで67人が出場する中、かけ算・割り算、見取り算のそろばんと暗算の計6種目の合計得点を競う個人総合競技で優勝を果たし、「そろばん四国一」に輝きました。
(そろばん四国一/爲廣大空さん)
「うれしかった。四国から(出場者が)集まっているから、それで勝ったのはうれしかった」
2人の兄の影響で小学1年生の時にそろばんを始めた爲廣さん。強みは、「桁数の多い数字の計算」を「速く」解けることです。
多くの生徒がまだ問題を解いている中、爲廣さんは解き終わって見直しの作業をしていました。
指導する壷井先生によると、急成長したのは2024年に入ってからだそうです。
(みとよそろばん教室/壷井英貴さん)
「6桁×5桁を6桁×6桁、1桁増やしてやってみたら、『え?』みたいな。点数一気にぐんと伸びて、なんじゃこれみたいな感じで、びっくりしました」
ただ、全国大会で勝ち抜くには、さらにスピードを上げる必要があります。
この日、爲廣さんが取り組んでいたのは、「見取り算」です。制限時間内に足し引きの計算をする種目で、徐々に桁数が増えていきます。
実は爲廣さん、この種目については、最後まで解くことができません。
そこで……。
(そろばん四国一/爲廣大空さん)
「きょうは一段ずつ計って一段ずつの時間を縮めていく練習」
時間を計ってみると、二段目の計算には54秒、三段目には47秒かかっていることが分かりました。
(みとよそろばん教室/壷井英貴さん)
「まだまだスピードが十分ではないので、全国で戦うには、どれだけ自分で考えてやれるか、一枚一枚のプリント、一問一問の問題に対してどれだけ正面から向き合えるかそこだろうなと思います」
爲廣さんが次に挑戦するのは、8月に開かれる全日本珠算選手権大会。
全国の選手と戦います!
(そろばん四国一/爲廣大空さん)
「入賞するのと、最高点出したい。(Q.目標は何点?)1400点以上」