2025年に開かれる瀬戸内国際芸術祭の会場のひとつ、香川県土庄町の「豊島」に新たな作品が設置される予定です。これに対し、島民から十分な説明がないという指摘があがっています。
18日に開かれた土庄町議会の一般質問で豊島に住む石井亨議員が発言したものです。
(土庄町議会/石井亨 議員)
「こういうところ(作品の設置を予定している場所)でどういうふうなことをしたいのかっていうことについては、現状、今のところ説明が受けられていません」
石井議員によると、2025年の瀬戸内国際芸術祭に向けて豊島に新たに作品を展示する計画が進められていますが、島民に対して具体的な説明がないということです。その上で、「少なくとも説明会を開き、島民も議論に参加するべきだ」と主張しました。
また、生活圏と観光客を呼び込む場所を、ゾーニングする必要があるとした上で町の見解を求めました。
(土庄町 商工観光課/蓮池幹生 課長)
「アートと生活圏というのが融合するような、もしくは共存するようなそういったゾーニングというのを実行委員会だけでなく、町だけでもなく、地域の皆さんと一緒に作っていくということが大事なんじゃないかなと思っている」
町長は……。
(土庄町/岡野能之 町長)
「我々の要望がすんなりと通るようなイベントではございません。地元での調整がつかないのであれば、町有地の貸し出しを行わないと言っております。そのために丁寧な説明を住民の方と一緒に進めてくださいと(実行委員会に)お伝えしておりますので、ご理解いただきたい」
(土庄町議会/石井亨 議員)
「『地元に暮らしている人たちのことを忘れていませんか?』と私は思っています」