小学6年生の時から2回にわたってスペインにサッカー留学している少年が、香川県に戻ってきました。留学前まで通っていたサッカークラブで、スペインで磨いた技術を披露するなど成長した姿を見せました。
7月3日、高松市の協和中学校に登校した2年生の児山藍士さん(13)。
児山さんは、小学6年生の時にサッカー選手を育成する留学プログラムに初めて参加。協和中学校に入学した後も含め、10カ月に及ぶスペインへのサッカー留学を2回経験しました。
現地では寮生活をしながら、スペインのマドリードで海外の選手とともに技術を磨きました。
(児山藍士さん)
「(Q.どんなところが成長した?)僕の年代でも175cm位の選手がいっぱいいるので、フィジカルもそうだし頭の回転、ドリブルをするのかパスをするのかという判断が早くなったと思います」
6月に香川県に帰ってきた児山さん。久しぶりの学校で同音異義語など漢字を勉強しました。
(児山藍士さん)
「漢字が分からなかった……習ってないから」
学業面では苦労する点もあるようですが、10カ月ぶりの日本での生活を満喫していました。
(児山藍士さん)
「いつもはスペイン人しかいないけど、母国の言語で落ち着いた生活が出来ている」
授業を終えた児山さんは、小学生の頃通っていたサッカークラブへ。
(児山藍士さん)
「懐かしい感じがします」
児山さんは、所属する小学生らに混ざって試合形式の練習に参加しました。
(児山藍士さん)
「元々いたチームなので話が弾むし、うれしいというか成長したんだなって」
また、この日は、小学生時代に一緒にプレーしていた友達が会いに来ていました。
(児山さんの友人)
「この前会った時よりも大きくなっているし、技術も上がっていたので驚きました。足元の部分とか心のところとかも全体的に上がっている」
(F.C.GLARZIEL/中條昌広 監督)
「ボールの持ち方も良いですし、判断の部分も(良い)。少しパワーが付いて身長も伸びてそれなりに成長しているかな。何とか向こう(スペイン)で契約ではないけど、もう1年2年と長く続けてもらいたい」
(カタルーニャ語で話す児山さん)
「私の名前は児山藍士です。13歳です。サッカーが好きです」
児山さんが喋っているのは、留学先のバルセロナなどで使われる「カタルーニャ語」。母校の小学校で恩返しを、と児山さんがこの日行った特別授業です。
授業では言語を教えたほか、サッカースキルを披露するなどして交流を深めていました。
(児童は―)
「ボールが来た時に寄せが早く来て、スピードが早くてなんもできんかった。何回もしてうまくなりたい」
教室に移動した後は、留学中にスランプからはい上がった経験を通して感じた事などを教えました。
(児山藍士さん)
「メンタル的にも追いやられていて本当にしんどい時期があったんですけど、いま考えてみるとそこで辞めなくて良かったなと。死に物狂いでこれから一緒に努力をしていきましょう」
児山さんは、8月に再びスペインに戻り、サッカーの腕を磨きます。
これまでは、育成年代のトップリーグに位置する「FCアンドラ」に所属。練習はトップチームで参加していましたが、試合は2軍で出場していました。
8月からは、トップチームで試合に出場できるチームを見つけるために、セレクションに挑戦するということです。
(児山藍士さん)
「次の年はトップチームでプレーしたいです。プロサッカー選手になりたい」