香川県勢で初めてオリンピックの個人種目で金メダルを獲得した、レスリング男子の日下尚選手。その雄姿は後輩たちのやる気につながっているようです。
タックルやローリングなどの練習をする子どもたち。「高松レスリングクラブ」には、3歳から中学3年生まで15人ほどの子どもたちが所属しています。
練習で大切にしているのは、「一生懸命やることは恥ずかしくない」という気持ちです。
(高松レスリングクラブ/山下和代コーチ)
「逃げ道じゃなくて、結果はどうであれ一生懸命やるってことが大事だよってことはいつも言っています」
金メダリスト・日下尚選手も、ここで3歳から12歳まで練習に励んでいました。
現在、日下選手と一緒に過ごした子どもたちはいませんが、みんなオリンピックの活躍は見守っていたそうです。
(船川桃花さん [小3])
「もっと強くなって、日下尚選手みたいにパリに行けるように頑張る」
小学3年生の船川桃花さん。2人の兄の影響でレスリングを始め、7月に開かれた全国少年少女レスリング選手権大会では小3女子22kg級で3位に輝きました。
(船川桃花さん [小3])
「タックル入ってからいろいろな技があるけど試合の時に考えてしまうから、その間に投げられたりするから難しい」
クラブには、同級生の女の子が2人いて、お互いの存在がいい刺激になっているようです。
(小川楓稀さん [小3])
「同じ階級の子もいて、すごく練習しやすいし、試合にもあたるから、どんな技が決まるのか、どんな技をしてくるのか考えながらできる」
3人の将来の夢は?
(加藤華さん)
「警察官!」
(船川桃花さん)
「日下尚選手みたいにオリンピック行くの」
(小川楓稀さん)
「オリンピック行って攻め続けて1位を取りたい」
日下選手の応援Tシャツを着て練習に励む子どももいました。
(三柳圭司朗さん [小4])
「日下尚選手は、いつも押して押して攻撃していてすごいなと思いました。(Q.自分もそうなりたい?)はい」
小学1年生の時にレスリングを始めた三柳さん。何事もまじめに取り組む性格で、周りの人の動きを見て真似をしたり、自分の動きを動画で撮ったりして、体の使い方を勉強しているそうです。
(三柳圭司朗さん)
「技とか、大会でダメだったところを、技術練習したりとか。(Q.後で振り返って見てるんだ)はい」
身体能力も高く、今後の活躍が期待されています。
(三柳圭司朗さん)
「日下尚選手みたいに、オリンピックで金を取れるような選手になりたいです」
みんなが目標とする金メダリストの日下選手。幼い頃は目立つような選手ではなかったそうです。
(幼少期の日下選手を指導/山下和代コーチ)
「弱かったですけど、でも練習は一生懸命やってたという子です」
山下コーチは、今回の日下選手の活躍が、子どもたちに「諦めない気持ち」を教えてくれたと話します。
(幼少期の日下選手を指導/山下和代コーチ)
「夢じゃなくて実際できるんだっていうことを、今回、日下尚が証明してくれたので、もし壁にぶつかったとしても、『いや、それを乗り越えていけば』っていうところを、ここで感じ取ってもらえてればいいのかなと思います」