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【特集】物価高騰が香川県民のうどん消費にも影響 食べる頻度や注文はどう変わった?

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 香川のソウルフード「さぬきうどん」。民間のシンクタンク・百十四経済研究所は物価高騰によるうどん消費の変化を発表しました。

 人口当たりの「そば・うどん店」事業所数、第1位。(5.08軒 2021年 香川県 総務省統計局・経済産業省 2021年 経済センサス 2021年 人口推計)
 1世帯当たりの「生うどん・そば」年間購入金額、第1位。(6384円 2023年 高松市 総務省統計局 2023年家計調査)
 1世帯当たりの「日本そば・うどん」年間外食金額、第1位。(1万8994円 2023年 高松市 総務省統計局 2023年家計調査)

 そんな輝かしい「うどん県」にも物価高の波が押し寄せています。

(篠原茉那リポート)
「現在、正午過ぎです。お昼にうどんを食べに来た人たちにお話を伺います」

(かけうどんを食べる人は―)
「天ぷらの数は若干減りましたね。昔は肉ぶっかけとかそういうのガツガツいってたんですけど、今はかけやぶっかけで気持ち抑えめにはしています。生活には欠かせない必需品といっても過言ではない」
「物価高はひしひしと感じますけどおいしいからやめられませんね。うどんは物価関係なく足が運びますね」

(手打ちうどん ひさ枝/久枝了 店主)
「みんな一品減ったような減ってないような感じがしますね。大の人が小になったり天ぷら2個だったのが1個になったり」

 男性が食べているのはマツタケがまるまる1本乗った1玉2800円のうどんです。

(マツタケうどんを食べる人は―)
「1年に1度の贅沢です、これは。うどん高くなったとは思うけれども、節約はうどんでは限度がある。(うどん店に行く頻度は)あまり変わらない」

 別のうどん店でも聞いてみました。

(ぶっかけうどんを食べる人は―)
「(Q.うどんで節約は?)食べたいって思ったら食べたいからしません。DNA。練り込まれているのかな、食べたくなっちゃう。讃岐のDNAかな」

(さぬき麺市場/神原希世希さん)
「(お客は)増加気味な傾向にはあります。さぬきうどんって他の飲食(店)と比べると低コストでたくさん食べられてお腹がいっぱいになって、ていうのはあるのかなと感じる」

 最近は注文するメニューにも変化があるそうです。

(さぬき麺市場/神原希世希さん)
「以前はカレーとうどんを食べている方が結構いたんですけど、今はうどんだけとかカレーライスに何かトッピングするみたいな方がたくさんいらっしゃるのかな」

香川県民のうどん消費の実態調査

 香川のうどんに何が起こっているのか。百十四経済研究所に聞きました。

(百十四経済研究所 シニアアナリスト/山口良三さん)
「一般的な外食といわれるものよりも値段の上がり方がうどんの方が相対的に低いですから、うどん屋さんに行く方が増えたというのが実態だと思う」

 百十四経済研究所が2024年8月から9月にかけて行った「香川県民のうどん消費の実態調査」によりますと、うどんを外食したときに払う1回の平均額は546.75円と、2023年より42.79円アップしました。
 うどん店で外食する年間の平均回数も49.6回と、2023年より1.26回アップしました。

 つまりうどんの値段が1割上がっても変わらず月4回うどんを食べに行く。そんなうどん県民の姿が浮かび上がります。

 また2024年は2つの特徴があると言います。

特徴その1 肉抜きにする人が増加!?

百十四経済研究所 シニアアナリスト/山口良三さん)
「最近は肉うどんとか肉ぶっかけとかっていう、そういうものも好まれているんですけれども。この物価上昇を背景として、やはりこう消費がちょっと落ちてきている」

 「好みのうどん」で2023年より割合が減ったのが「肉」が付くうどんです。「肉うどん」は20%から15%に。「肉ぶっかけ」は14%から12%に減りました。

特徴その2 サイドメニューを我慢!?

 「好みのサイドメニュー」では「何もなし」と答えた人が10%で、2023年から2ポイント増えました。

百十四経済研究所 シニアアナリスト/山口良三さん)
「何もサイドメニューを選ばないっていう方が今回は初めて1割、10%超えたっていうのが非常にこう特筆される。できるだけ節約したいっていうのがそこら辺にも出ているのかな」

 うどんと経済を4年間調査している山口さん。うどんは食生活と消費生活両方を映し出す鏡だと言います。

百十四経済研究所 シニアアナリスト/山口良三さん)
「誰しも県民の方にうどんっていうと、イメージの中に、どんぶりの中にうどんがあって、そしてつゆががかかっている。すぐイメージできて、かつ大体の値段が標準的な値段っていうのはイメージできるわけです。県民共通の価値を知る上で非常に重要というか、私たちにとっては共通の物差しになると考えている」

 さぬきうどんが「経済の指標」になる日も近いかもしれません。

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