つぶらな瞳、笑っているように見える口もと!眺めていると思わず目がくぎ付けになるかもしれません!
岡山市北区の「人と科学の未来館サイピア」で、ウナギを通して水辺の環境について考えてもらおうというイベント「サイピア春のウナギ祭り」が開かれています。期間は3月29日まで。
会場では、生きている二ホンウナギ4匹を水槽で展示しているほか、ウナギの生態や生活史、とりまく環境や岡山での保全活動についてパネルや映像で紹介しています。また、ウナギの他にも、淡水魚約40種を含む50種の水辺の生き物を水槽で展示しています。
イベントは、生物の調査研究団体や保全団体でつくる旭川うなぎ探検隊実行委員会とサイピアが共同で開いているもので、運営メンバーひとり岡山@生き物係の柏雄介さんは「岡山の川にウナギがいることを実感してワクワクしてもらいたい。ウナギや川の生き物に興味をもってもらうきっかけになればうれしい」と話しています。
〈二ホンウナギの生息状況〉
うな重やかば焼きなど食材として古くから日本人になじみの深い二ホンウナギは、近年、急速に数を減らし、環境省のレッドリストでは、近い将来おける野生での絶滅の危険性が高い「絶滅危惧ⅠB類」となっています。気候変動などによる海洋環境の変化(産卵場所の移動・回遊経路の変化など)、沿岸部や川の変化、捕りすぎなど、さまざまな要因があると言われています。
〈二ホンウナギの生活史〉
ニホンウナギは、マリアナ諸島の西方の海域で産卵し、ふ化した幼生は北赤道海流や黒潮に乗って日本近海を含む東アジアの沿岸にやってきます。その後、細長く透明なシラスウナギ(稚魚)になって川に入り、成長しながらゆっくりと川を上ります。
サイピアにいる4匹のうち、3匹は川を上がるにつれて黄色味を増すいわゆる「黄うなぎ」、もう1匹は産卵に向けて川を下る時期を迎えたいわゆる「黒うなぎ」です。黒うなぎはやや黒い銀色で、展示している個体は銀色味が強いです。
〈生態系の中の二ホンウナギ〉
二ホンウナギは、川の生態系では食物連鎖の頂点に立っていて、エビなどの甲殻類や水生昆虫、小魚を大量に捕まえてたくさん食べています。ウナギがいる川には餌となる生き物が豊富にいるとも言えるため、ウナギは良好な環境の指標となる生物ともいえます。
夜行性のため昼間は岩かげなどに隠れていることも多い二ホンウナギ。
イベント会場の水槽で、隠れ場に身を潜めている姿をみると、ウナギたちの生活の一旦を感じることができるかもしれません。