■ドーム球場近く“29年歴史に幕”
相次ぐイトーヨーカドーの閉店。ドーム球場近くでも。
閉店の時刻が近付くにつれ、買い物とは別の目的の人が店を囲みます。
そして、シャッターが閉まり始めるとともに沸き起こる拍手。最後の瞬間を捉えようとかざされたスマートフォンがライブ会場のペンライトのようです。
23日は日中から、思い出を確かめに来た人が店にカメラを向けていました。
利用客 「小学校の時に雑貨屋さんに連れてきてもらった」 「中学時代のたまり場だった。制服もここで買った。成人式の後にプリクラを…。寂しいです、すごく寂しいです」 「いやーもう職場からすぐで」
男性は店内の食堂が心の避難シェルターでした。
利用客 「仕事で怒られた時、そこで落ち込んで。1人黙々と食べたり飲んだり…ずっとここに通っていたんでね、思い入れはあります」
オープンは1995年。近くにオープンした札幌ドームはその後、日本ハムファイターズの本拠地となり、そこではアイドルグループのコンサートが開かれるなど、この地域に人の流れとにぎわいを生み出しました。
利用客 「札幌ドームに行く時とか、トイレが混むのでここを借りたり」
ところが去年、ファイターズが本拠地を移転すると、訪れる人も激減。
利用客 「札幌ドームに行くこともなくなってしまった」
店が閉まり、明かりが消えたネオンサイン。その麓で、いつまでも名残を惜しむ人の姿がありました。