アメリカのトランプ大統領は日本製鉄によるUSスチールの買収計画について、巨額の投資を歓迎する一方で、現時点では最終的な承認はしていないことを明らかにしました。
■USスチール買収“承認していない”
BGMが切り替わった瞬間、一斉に総立ちになる観客。USスチールの製鉄所で行われた集会にトランプ大統領が登場しました。日本製鉄によるUSスチールの買収計画、トランプ大統領が買収を認めるか発言が注目されました。
トランプ大統領 「皆が幸せになるほどの大金が転がり込んでくるだろう。『これ以上はもう恵まれすぎだ』と悲鳴を上げるほどの大金だ。我々は素晴らしい『パートナー』を得た。日本製鉄の『投資額』が先ほど発表されたが、記録的な数字だ。140億ドルが提示された。リストラも外部発注も絶対なく、USスチールの従業員は全員、5000ドル（約72万円）のボーナスを受け取ることになる」
日本製鉄のことを「パートナー」、買収額ではなく「投資額」という表現。さらに、ボーナス支給にまで言及して成果を強調します。そして、会場を訪れていた日本製鉄・森高弘副会長にも。
トランプ大統領 「彼は世界中から尊敬される実績ある人物だ。USスチールを最優先のプロジェクトとするだろう。ありがとう、タカヒロ！」
森副会長をファーストネームで呼んで感謝を伝えました。その一方…。
トランプ大統領 「歴史あるアメリカ企業がアメリカ企業であり続けることを保証する。大きな合意を祝うためにここにいる。私はアメリカに輸入される鉄鋼の関税を現在の25％から50％に引き上げる。これでアメリカの鉄鋼業はさらに安泰となる」
USスチールの再建に向けた日本製鉄の買収計画は認められたのか、集会では明らかになりませんでした。その後、記者団の問いに…。
トランプ大統領 「最終的な契約は私が承認しなければならない。ただ、我々はまだその最終契約書を目にしていない」
（C） CABLE NEWS NETWORK 2025
