旧統一教会の信者を親に持つ「宗教2世」の8人が親から人権侵害や虐待にあったとして3億2300万円の賠償を求め、教団に対して裁判を起こしました。
裁判を起こしたのは旧統一協会の信者を親に持つ20代から40代までの男女8人です。
訴状によりますと、8人は教義に基づいて教団や信者である親を通して虐待を受け、人格形成を妨げられたことなどで精神的な損害を被ったとしています。
そのうえで、教団側に対して合わせて約3億2300万円の賠償をを求めて24日、東京地裁に裁判を起こしました。
弁護団によりますと、宗教2世が精神的被害を理由に教団側を訴えるのは初めてということです。
提訴の後に会見をした宗教2世の男性は幼少時から礼拝などの行事に強制的に参加させられ、同級生について母親から「あの子はサタンだから気を付けなさい」などと言われたことを振り返り、「自分の人生を選ぶことができなかった」と話しました。
今回の提訴について「高い壁で、その壁を最初に壊すのが自分の役目」と訴えました。
教団側は「訴状が届き次第、内容を精査して対応を検討致します」とコメントしています。