女性初の自民党総裁となった高市氏、ほぼ座りかけていた総理大臣のイスがわずか数日で、少しわからなくなってきました。国民民主党の玉木代表も総理候補として注目を浴びはじめる中、立憲民主党の安住幹事長が、「あす国民と維新に党首会談を呼びかける」と番組の取材に答えました。
■立憲月曜に国民&維新に党首会談呼びかけ
(テレビ朝日千々岩森生記者)「幹事長、よろしくお願いします」 (立憲民主党安住淳幹事長)「よろしくお願いします」 総理大臣指名選挙に向け“野党候補の一本化”を目指している立憲民主党の安住幹事長。 12日午後、番組の単独インタビューにこう明かしました。 (立憲民主党安住淳幹事長)「週明けに、正式に、初めて申し上げますけど、日本維新の会と国民民主党に、党首会談を呼びかけたいと思います。首班指名に向けて、基本政策を含めて、しっかりとした話し合いをさせていただくということで、これはもう党首会談をぜひ呼びかけるので、ご参加願って、ご懸念があれば言っていただければと思っています」 Q.3党で? 「3党です」 Q.立憲・国民・維新? 「この3党で本当にまず塊が作れれば、今の状況だと、当選確率かなり高いんですね」 安住幹事長は9日、総理候補について「野田にはこだわりません」「玉木代表も有力候補と考えます」と述べています。 公明党の連立離脱によって、仮に野党3党がまとまれば、自民党を議席数で上回り政権交代の可能性が高まります。
■“総理候補”玉木氏意中の相手は?
(テレビ朝日千々岩森生記者)「玉木さんですね、玉木さんが来られました、おはようございます」 “次期総理”として名前があがる国民民主党の玉木代表。 (国民民主党玉木雄一郎代表)「まぁ何十年ぶりの政局ですよ」 (テレビ朝日千々岩森生記者)「本当ですよね」 Q.玉木さん(初当選)は2009年から? 「2009年。そうですね」 Q.そこから見ると相当大きな政局ですよね 「あれの時(2009年の政権交代)に匹敵するっていうか、かつて、モデルのない政局ですよね」 野党がひとつにまとまることはできるのでしょうか?
(テレビ朝日千々岩森生記者)「立憲・安住幹事長は玉木さんと、つまり国民民主党とも組んでもいいんだと、(総理指名選挙で)玉木さんと書いてもいいんだという趣旨の発信をされました」 (国民民主党玉木雄一郎代表)「これまでも言ってきていますけど、内閣総理大臣を務める覚悟はあります。それは当然あります。ただだからこそね、総理大臣というのはこの国に起こる全てのことに責任を負うという地位ですから、政権を共にするパートナー・政党はですね、やはり安全保障政策などについてはきちんとした一致がないと、いざというとき大変になると思います。(立憲の)安住さんも『期間限定で良いじゃないか』ということをおっしゃるんですけど、物価高騰対策はするけど安全保障はお休みですよっていうことを国家運営は許されないわけですよね。今こそ、私は立憲も変わるべき時じゃないかなと思いますけどね」
■“野党一本化キーマン”「喜んで協議」
これに対し、立憲・安住幹事長は… (テレビ朝日千々岩森生記者)「2つ、エネルギーと安全保障、ここが一致できないと言っている。これは幹事長からすると?」 (立憲民主党安住淳幹事長)「もう喜んで協議します。政権運営するのに、そもそも原子力の再稼働を全く否定なんかしてませんから。将来的にはゼロを目指そうっていうのはありますよ、理念としては。だけど今のね、こんな原子力の再稼働だって、私はそれはちゃんと条件満たしてれば容認してるんですから」 「平和安全法制については、一部容認した集団的自衛権についてどうするかっていうのは議論はあります。これはだって、私たちは公明党と全く多分同じスタンスなんですよ。公明党も全く同じ。これでも政権運営できたでしょ。だからそういう点じゃね、1つ2つの政策取り上げて、一致できないなんて言ってるうちは、実はまだ覚悟はないってことなんですね」 Q.それは玉木さんのことを言っている? (立憲民主党安住淳幹事長)「いやいや。まあ、誰とは言わなくて一般論ですよ。ただ、かなり核心に近いですね、この論理は。実は首班指名選挙って、1票でも多く勝った人が総理になるんですよ。本当になりたい議員は、あの政策が違うからお前らと一緒にやれないなって言うわけがないんだ。だからそういう意味では、執念と情熱で、みんな総理大臣を目指してくるんですよ。その本物の人しか担がないです、私は」
■“総理候補”玉木氏維新と良好?
きのう11日、万博会場で講演を行っていた玉木代表。日本維新の会との関係は良好なようです。 (国民民主党玉木雄一郎代表)「さっき吉村さんに電話して、『吉村さんいる?』って言ったら『今日はいないんだよ』って。吉村さんと会談したってなったら、それがニュースだからね」 (テレビ朝日千々岩森生記者)「そうですね、小泉さんと吉村さんの話はよく出ますけど、玉木さんも?」 「私もね」 玉木代表は万博会場で「たまたま会った」という維新の藤田共同代表とも記念撮影しています。 立憲民主党による野党一本化の提案について維新は… (日本維新の会藤田文武共同代表)「他党の代表でも良いから一本化したいということはかなり党内向けにもリスクを負う話だし、勇気を持ってのご発言、それぐらいの執念っていうのがあられるんだろうというふうに思いますから、私たちは真摯に向き合いたいとは思います」
■“総理候補”玉木氏「自公とは親和性」
一方、玉木代表は、野党ではなく「自民党と連立」を組む可能性についても… (テレビ朝日千々岩森生記者)「(国民民主は)自民党、例えば公明党というのは親和性があるように外からは見える」 (国民民主党玉木雄一郎代表)「その意味ではね、正直申し上げると、安全保障やエネルギー政策はむしろ現与党の方が近いですよね」 仮に、自民党と国民民主党が連立すれば、この2党が推す候補が総理大臣になる可能性が出てきます。 (テレビ朝日千々岩森生記者)「高市自民党の方から、いまわざと財務大臣のポストを開けているんだというような言い方もちょっと聞こえてくるんですけども」 (国民民主党玉木雄一郎代表)「決まらないだけでしょう。そもそも組閣できるのかっていう、まず前段階にいますよね。今までは『高市総裁=高市内閣』だったんですけど、高市総裁だけど高市内閣じゃないかもしれないっていう可能性が出てきているからこそ、そこはちょっと慎重なんじゃないですか」
■連立離脱の公明“数合わせ”に疑問
(公明党斉藤鉄夫代表)「首班指名で高市早苗と書くことはできない」 自民党との連立離脱という重大な決断をした公明党。 総理大臣指名選挙で斉藤代表の名前を書くとしています。
では、自民党と野党候補の決選投票になった場合、どちらに投票するのでしょうか? (公明党西田実仁幹事長)「2回目についても斉藤鉄夫、ないしは白票になるのが基本だということは申していますが、今後いろんな情勢、これからよく鑑みて2回目にどうするかを党内でしっかり結論を出したいと思います」 (下村彩里アナウンサー)「2回目、決選投票も斉藤代表と書くということは、無効票になるわけですよね。これは無責任ではないかというような見方もできると思いますが、いかがですか?」 (公明党西田実仁幹事長)「そういうことも、ご批判は当然おありでしょうから、それも含めてよく考えるということだと思います。今の段階で決めているわけではありません」 一方、野党がまとまる可能性について聞くと、自民党との調整役を担ってきた西田氏は“連立の難しさ”を指摘します。 (公明党西田実仁幹事長)「お互いに主張していたらまとまりませんので、譲るべきところは、自民党さんも譲ってこられました。我々も譲っていくという。その積み重ねの中で政策が作られていきます。その政策の調整をどうやっていくのかとか、人間関係ももちろんあるし、ツーカーでこうやらないと、やっぱりうまくいかないんですよ。表だけで協議してまとまるものじゃありません。そういう政権交代といっても、受け皿の政権がどういうものかを示して、選挙は少なくともやってませんよね。ですから単なる数だけは、それは上に行くのかもしれませんけども、その中身が伴わないのではないか」
仮に、与党も野党もまとまらない場合、最も議席数の多い自民党の高市氏が総理大臣となり、単独少数与党の政権が誕生します。 (自民党高市早苗総裁)「一方的に連立政権からの離脱を伝えられました」 公明党の連立離脱で総理就任に不透明さが増してきた高市総裁。 きょう12日、4日ぶりにXに投稿しました。組閣人事について触れる中で…。 「少数与党ですから、仮に総理になれたら…ですが」 自民党はあさって両院議員懇談会を開き、高市総裁が公明党離脱の経緯を説明する予定です。
10月12日『有働Times』より