新潟の柏崎刈羽原発が再稼働に向けて動き出しました。地元の理解は進んだのか、巨額の賠償費用を抱える東京電力の経営はどうなるのか、改めて考えます。
新潟県 花角英世知事 「6号炉、7号路の再稼働の方針について、7つの項目について国の対応を確認したうえで、確約をいただいたうえで、新潟県としては了解することとしたいと思います」
先週、柏崎刈羽原発の再稼働容認を表明した新潟県の花角知事。
容認にあたって安全性の向上、事故発生時の避難路の整備、交付金の見直しなど7項目の条件を国に示しました。
木原官房長官 「同発電所の再稼働は、電力需給や電気料金の抑制、脱炭素電源確保の観点から極めて重要であり、今回の花角知事のご判断には感謝を申し上げます」
花角知事は来月2日からの県議会で再稼働に伴う予算案を諮ることで県民に信を問うとしていて、可決される見通しです。再稼働した場合、東京電力の原発としては福島第一原発の事故以降、初めてのケースとなります。
地元の人たちはどう思っているのか。
市内勤務(50代) 「東電からすれば大きなドル箱を動かしたいとは思うが、少しでもなにかしら懸念点があればすぐ止めて」
住民(60代) 「身内でも東電関係の仕事の人もいるし、完全に反対と言いたいところだけど、なかなかそう言い難い」
また、新潟県が実施した県民意識調査では「再稼働の条件は整っている」という設問で「そう思う」と答えた人は4割弱にとどまり、「東京電力が柏崎刈羽原発を運転することは心配」という設問に、およそ7割が「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と回答。東京電力への不信感も浮き彫りに。
福島第一原発の事故以降の信頼回復、廃炉や賠償費用など、多くの課題があるなかでの再稼働に問題はないのか。
一方で、28日は北海道電力泊原発3号機について、鈴木知事も再稼働を容認する考えを表明。
北海道 鈴木直道知事 「原発の活用は、当面取りうる現実的な選択と考えているところであります」