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“危険運転”法改正へ 要件明確に 遺族「あんな事故起きなければ」

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 危険運転致死傷罪の見直しを巡って、今週、法務省が新たな案を示しました。適用範囲を広める動きもある一方、被害者側の思いを改めて取材しました。

■“危険運転”法改正の動き 要件明確に

 過失運転なのか、それとも危険運転なのか。政府は「危険運転致死傷罪」の要件の明確化に向け、動いています。

 その試案です。飲酒ついて、呼気1リットルあたりアルコール濃度が0.5ミリグラム以上の場合に危険運転致死傷罪を適用。

 速度についても数値基準を設けたほか、ドリフト走行も処罰対象とします。一定の数値基準を示すことであいまいさを解消する狙いです。

 毎月6日の月命日に墓前で手を合わせる女性がいます。

塚越湊斗くんの曽祖母 「本当に何なんでしょうね。理不尽ですね、この世の中ね。あんな事故、起きなければよかったのに」

 事故が起きたのは去年のゴールデンウィーク。群馬県伊勢崎市の国道でトラックが中央分離帯を乗り越えて対向車線の乗用車と衝突。     乗っていた塚越湊斗君、父親の寛人さん、祖父の正宏さんの3人が亡くなりました。

 事故を起こす直前の映像です。トラックには焼酎の空き瓶が2つ残されていたといいます。転していた鈴木吾郎被告は酒を飲み、制限速度を大幅に超過して運転していました。    塚越湊斗くんの曽祖母 「悔しい。本当にこんなことがあって、もう悔しい」

 当初、過失運転致死傷罪で起訴された鈴木被告。その後、遺族側の署名活動などを経て、より法定刑が重い危険運転致死傷罪に訴因が変更されました。

 法改正に向けて議論が進められている危険運転致死傷罪。数値基準を示すことで、より厳罰化が進む可能性があります。    上原総合法律事務所 上原幹男弁護士 「数値があれば明白。これまで危険運転致死傷罪で立件できなかった事件も立件できるようになる。そういった意味では厳罰化の方向に進むと思う」

 被害者遺族はさらなる厳罰化を求めています。

塚越湊斗くんの曽祖母 「一滴でもだめですとなれば、飲む人が減るような気がする」

 政府は今回の試案をもとに改めて議論し、来年の通常国会での法改正を目指しています。

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