ホルムズ海峡を巡り、イランとオマーンが新たな航路で設けることで合意したことが分かりました。焦点はどこまでイランが管理するかです。
■ホルムズ「新航路」で合意
アメリカとイスラエルがもたらした石油流通の混乱は収まるのでしょうか。
イラン外務省の報道官は5日、ホルムズ海峡に関して2カ月にわたって協議してきたオマーンとの間で合意に達したと明らかにしました。
バガイ報道官(ファルス通信から) 「イランとオマーンは、ホルムズ海峡の航路については合意に達している」
ホルムズ海峡を通過するための新たな航路はどのようなものなのでしょうか。
アメリカメディアによりますと、それはペルシャ湾に向かう時はイランが管理する北側を通り、アラビア海に出る時にはオマーンが管理する南側を通るというもの。
ホルムズ海峡を管理すると主張するイランにとって、これはどういう意味を持つのでしょうか。
イラン政治に詳しい慶應義塾大学大学院 田中浩一郎教授 「船が外から中に入ってくるところを管理すれば事実上、そこを通航する船はすべて抑えることができるので、従来のホルムズ海峡の航路はオマーン側の領海の中を通っていたが、今回の合意とされているものがそのまま履行されるのであれば、半分はイランが管轄することになる。イランにとって都合の悪い敵国の船など、通航を認めないという圧力を掛けることも可能になる」
報道によりますと、両国の合意では中央の航路に敷かれた機雷の除去に取り組み、安全が確保された後は今後、両国で交渉する条件に従い、出入りのどちらも中央を通るとしています。
イラン政治に詳しい慶應義塾大学大学院 田中浩一郎教授 「(イランと)オマーンとの間で、どういう形で落ち着くのか、一定の期間が執行した後、どういう形で取り扱われるのか、いずれにしても先が見えない」
イラン外務省の報道官によりますと、オマーンとの共同声明は作成の最終段階。ただし、それは「特定の第三国の妨害がなければ」としています。
その「第三国」とは…。
イラン政治に詳しい慶應義塾大学大学院 田中浩一郎教授 「一義的にはアメリカを指している。牽制(けんせい)ですね。イランとオマーンが協議しているのにアメリカ、ヨーロッパ、関係ない国がオマーンと合意したことに対して是だの非だのと言ってこないようにするための牽制」
イランとオマーンが合意しても航行が可能になるかは不透明です。
イラン政治に詳しい慶應義塾大学大学院 田中浩一郎教授 「イランとオマーンが仮にできた合意があったとして、それに従わない行動をアメリカが他の国にそそのかしたり、『守るから通れ』と強要した時にイランがどういう対応を取るか」