今年、深刻な熱波に襲われブドウの不作が懸念されるフランス。こうした気候変動を10年前から見越してイギリスに進出したシャンパンメーカーが成功を収めています。
ポメリーの醸造家 バティスト・シャゾーさん 「ことしはブドウが非常に成熟したので当たり年になるでしょう」
フランスのシャンパーニュ地方で190年の歴史を誇る「ポメリー」は10年前、北西におよそ350キロ離れたイギリス南部に進出しました。
冷涼なイギリスは、ワイン用ブドウの生産に適さないとされていましたが、気候変動で適地が変わる未来を早くから見越していました。
バティスト・シャゾーさん 「最初は賭けのようで全く新しい事業でしたが、挑戦したかったのです。いまやここの気候は昔のシャンパーニュ地方のようです」
事業は軌道に乗り、世界的なコンテストで受賞したほか、年間およそ10万本を生産するまでになりました。一部を日本にも輸出しています。
ワイナリーを訪れた人 「どれも本当にすばらしいですね。かつてイギリスワインはいまいちでした。ブドウに適した気候になったのですね」
フランスの研究チームは、2024年の論文で「今世紀末までに伝統的なワインの産地の90%が気候変動などの影響で消滅するリスクがある」と発表しています。
バティスト・シャゾーさん 「ワインの産地はさらに北へ徐々に移っていくと思います。ブドウの品種やワインの作り方を、どのように気候に合わせていくのか考えなければなりません」