2020年の東京パラリンピックをめざし、カンボジアの車いす陸上の選手2人が6日から岡山市で強化合宿を行います。教えるのは岡山のトップアスリートです。
岡山市で合宿を行うのは、カンボジアのヴァン・ヴォン選手(31)とチョン・プン選手(32)です。ヴァン選手は去年のリオパラリンピックにカンボジア代表として出場しました。
(ヴァン・ヴォン選手) 「車いすのスタート時の体の動き、どういう動きをすればバランス的にいいのかを勉強したい。」
2人を指導するのは、リオパラリンピックで陸上日本代表のキャプテンを務めた松永仁志選手や、7月の世界パラ陸上で2つの金メダルを獲得した佐藤友祈選手ら、岡山が誇るトップアスリートです。
(松永仁志選手) 「彼らの練習環境とか取り組んでいることを聞かせていただいていて、その中で持ち帰ってできることをこの3日間で探そうと思っています。」
今回の合宿は、国際協力NPO「ハート・オブ・ゴールド」が企画しました。ハート・オブ・ゴールドは1998年からカンボジアで障害者スポーツの支援を行っています。
(ハート・オブ・ゴールド東南アジア事務所 西山直樹 所長) 「競技者の方々には自分たちの技術を身につけてもらう。そして少しずつ競技人口も広げていくというところでやっていければと思う。」
カンボジアの車いす陸上の競技人口はわずかに4人、専門のコーチもいないため少しでも多くの技術を持って帰ることを目指します。競技人口が少ないカンボジアでは車いす陸上の大会が少なく、2人の選手は試合のために海外に出ることが多いそうです。 競技用の車いすも他の国から譲りうけるなどしたものです。2年ほど前に競技場ができましたが、サッカーなどとも兼用のため十分な練習時間が確保できません。今回の合宿前にもカンボジアで十分な練習を積むことができなかったそうです。
合宿は8日までの3日間。目標は2020年の東京パラリンピック出場です!