岡山県議会議員13人がそれぞれ提出したアメリカ視察の報告書で、同じ文章が多く使われていることがわかりました。また、インターネット上の文章をそのまま引用したような部分もありました。
2016年11月に岡山県議会議員13人がアメリカ視察をした際の報告書。情報開示請求によって公開されました。 10日間の日程でハーバード大学やワシントンの日本大使館、ニューヨークのグラウンドゼロなどを訪問。1400万円あまりの費用は県が支出しました。
報告書は、13人がそれぞれ提出していますが、視察先の説明や質疑の内容などは多くの報告書で同じ文章が使われています。「コレクション」を「これ区書」と打ち間違えたとみられる部分も共通していました。
視察に参加した伊藤文夫県議は議員間で協議した上で、視察の概要などは分担して作成・共有したと説明しています。
(アメリカ視察に参加/伊藤文夫 岡山県議) 「客観的なものについては誰が書いても同じじゃろうと思ってまとめて書いて、それはみんなで検討して書いたものをもらって、そこに自分の所感を加えて報告書を出している。報告書は大体そういうことでやってきているし、何の問題もないと私は思うのですが…」
また、都市の紹介などはインターネット上の文章と全く同じで、無断で引用されたような部分もありました。参加した議員らは著作権などの問題があるならば修正するなどの対応をしたいと話しています。
(記者) 「今回は報告書の内容、書き方が問題視されていますが、そもそも海外視察の効果について疑問の声が上がっています」
(市民オンブズマンおかやま/光成卓明 代表幹事) 「一言でいうと…何しに行ってらっしゃるんだろうということ。視察対象自体が、これは県政にどういうふうに生かせるのかなというものが非常に多いんですよ」
市民オンブズマンおかやまは、行程に複数の観光地やアメリカンフットボールの試合観戦が含まれていることを疑問視しています。また、開示請求をしないと報告書の内容を確認できないのはおかしいと、ホームページなどで公開するよう求めています。
(市民オンブズマンおかやま/光成卓明 代表幹事) 「見直すべきだと思いますね。見直しの第一歩は全データの公表から始めるべきだと思います。」