西日本豪雨の水害は生き物の生態系にも影響を及ぼしました。倉敷市真備町に生息するダルマガエルを取材しました。
重い扉が開くような音、声の主は…ナゴヤダルマガエル。手足が短くダルマのようなずんぐり体型。 近年、開発の影響などで数を減らし、野生での絶滅が危惧されています。
倉敷市真備町は多くの個体が生息する貴重な場所ですが、西日本豪雨によるダメージが心配されています。
環境省の委嘱で、ダルマガエルの保全を行う伊藤邦夫さん(73)の現地調査に同行しました。
(環境省の委嘱で保全活動/伊藤邦夫さん(73)) 「もともとここはダルマガエル、トノサマガエル、ツチガエル、ヌマガエル、いくらでも出てくるところなんですけれど…出てきませんね」
それでもしばらく探したところ…
(記者) 「これは?」
(環境省の委嘱で保全活動/伊藤邦夫さん(73)) 「ダルマガエル、今年の子ですね。1個体いましたねえ。今年の子でよく生き延びていたと思いますね。水害の後ではなしに、水害の前にいてなんとかこの場所に…生き延びていた良かったです」
その後30分で6個体を確認し、すこしホッとしましたが、伊藤さんによると去年7月には96匹が確認されたそうです。
(環境省の委嘱で保全活動/伊藤邦夫さん(73)) 「もっとも生息密度の高いところだと思ってましたから。激減、心配なところです。とにかくここは休耕田と水田が、しかも素掘りの溝が残されたダルマガエルの楽天地 天国…それに代わるところがあるかと言われるとちょっとなかなか…」
伊藤さんは今後行政とも協力し、保全の策を検討したいとしています。