関東大震災の際に起きた朝鮮人虐殺をテーマにした演劇「九月、東京の路上で」が、4月6日と7日に岡山市で上演されます。岡山市出身の劇作家、坂手洋二さんに作品の狙いなどを聞きました。
「九月、東京の路上で」。去年の夏、東京で評判となったことから、岡山での上演が決まりました。
(劇作家/坂手洋二さん) 「こういうことがあったっていうのをお客さんに報告していく劇で、このタイプの劇というのはあまり東京以外ではやったことがなくて本当にみなさんにどう受け止めていただけるかがとても楽しみですね。」
原作は加藤直樹さんのノンフィクション。虐殺が起きた現場を市民がたどっていく形で進行します。
(劇作家/坂手洋二さん) 「流言飛語によって虐殺が起きたそういう関東大震災の時のことを意外とみなさん知らない人も多くて、『関東大震災の時の虐殺って本当にあったんですか?』って聞かれた。すごくびっくりして『あ、そうか本当にこういう時代になっちゃってるんだな』と」
事件は、決して遠い昔の出来事ではないと坂手さんは指摘します。
(劇作家/坂手洋二さん) 「インターネット上のヘイト発言であるとか、政治家の方までがヘイトの発言を平気でするようになってしまって、ヘイトというかデマもありますよね、事実でないことを言う人がすごく増えてしまってこれはかなりおかしな世界だなって思いますね」
「九月、東京の路上で」は、岡山市の天神山文化プラザで合わせて3回上演されます。