昨年12月、岡山県警察学校で訓練中に男性教官がナイフで生徒の胸を刺し、けがをさせていたことが分かりました。
(記者) 「警察学校で行われた実践訓練で、初任科生の胸に刺さったのは本物のサバイバルナイフでした」
事件があったのは、昨年12月10日に行われた刃物を持った犯人を確保するための訓練です。
犯人役の男性教官は説得に応じて模造刀を捨てた後、隠し持っていた本物のサバイバルナイフで当時初任科生だった男性巡査(19)の胸を刺しました。
けがをした巡査は病院に搬送され、4日間入院し、今年1月に依願退職しました。
本物のナイフを持ち込んだことについて事前に生徒に説明はなく、男性教官は「現実に則した訓練をしようとした。けがをさせるつもりはなかった」などと話していたということです。
男性教官は今年4月、業務上過失傷害の罪で罰金50万円の略式命令を受けました。
元巡査の男性は6月、胸を刺され精神的にも苦痛を受けたなどとして、岡山県を相手に550万円の損害賠償を求める訴えを起こしています。
岡山県警は、「訓練中にけがをしていることは事実で、誠実に対応していく」とコメントしています。