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参院選・岡山選挙区を振り返る 選挙戦の構図が変化 現職は公明党から推薦を受けず

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 5人が立候補した参院選・岡山選挙区を振り返ります。与野党候補の事実上の一騎打ちとなった3年前や6年前とは異なる構図で選挙戦が繰り広げられました。

 岡山市で月に1度開かれる京橋朝市。多くの人が集まるこの場所で7月3日、選挙を戦う2つの陣営が相まみえました。

(自民・現/小野田紀美さん)
「地域を愛するお一人お一人から票を預かって、責任政党・与党として自民党は国政にいるんです」

 2期目を目指した現職の小野田紀美さん(39)は自民党の国会議員らと組織的な選挙戦を展開しました。しかし、連立を組む公明党は今回、小野田さんを推薦せず自主投票を決めました。

 公明党が候補者を立てていない全国38選挙区で自民党の候補者を推薦しなかったのは岡山選挙区だけです。

(自民・現/小野田紀美さん)
「私は自民党として選挙をするだけなので、本当にびっくりするくらい何も変わらないです。今まで通りです」

 小野田さんは2022年1月、SNSで公明党の推薦を求めない主旨の投稿をしていました。

 公明党岡山県本部は「自主投票としたのは推薦依頼がなかったためで、自公の連携の枠組みに変化はない」としています。

(公明党 岡山県本部/笹井茂智 幹事長)
「選挙協力に至るまでの関係が当然できていなかったと。推薦依頼がなかったものを推薦をするには至らなかった」

 2016年の参院選で、小野田さんは、公明党からの推薦を受け、野党統一候補だった当時の民進党の新人に約10万8000票差をつけ初当選を果たしました。

 2021年の衆院選では、公明党は岡山県で約12万4000票の比例票を獲得しています。

 この公明党支持層の票を獲得しようと動いたのが、立憲民主党と国民民主党の推薦を受け無所属で立候補した黒田晋さんです。

(無・新/黒田晋さん)
「(運転)免許がないと住めないような地域は絶対につくっちゃいけない」

 自民党で元農水大臣の加藤六月さんの秘書を経て玉野市長を4期16年務めた黒田さん。市長時代には自民党や公明党から推薦を受けていました。

(無・新/黒田晋さん)
「自主投票ということになりましたから、我々としてはやっぱりしっかり支援の働き掛けをしていくということで今進めています」

 7月8日、奈良市で街頭演説中の安倍元総理が銃撃された事件。激しい選挙戦が続く岡山選挙区にも衝撃が走りました。

 事件の前日、安倍元総理は岡山で小野田さんの応援をしていました。「自民党公認のみで戦い抜く小野田紀美候補。彼女の鋼の信念に会場は燃えました」これが安倍元総理のツイッターの最後の投稿になりました。

 選挙戦の最終日。小野田陣営は喪章をつけて街頭に立ちました。

(自民・現/小野田紀美さん)
「私のいろいろな決断はさまざまお叱りをいただいたところもありますが、私は、日本にとって間違ったことをしていると思っていません。日本を守り抜くために、その約束を果たすために、国民の皆さまと共に必ずこの一議席を圧倒的に勝ち取り、皆さまの思いを背負って国会に行かせていただきたい」

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