17日、岡山県倉敷市の倉敷マスカットスタジアムで障害者野球の中四国大会が開かれました。
(岡山桃太郎/浅野僚也 選手[28] 選手宣誓)
「多くの方に夢と希望を与えられるよう、全力で目の前の白球を追い続けることをここに誓います」
中四国大会には、岡山・広島・香川・徳島・愛媛・高知の6チームが出場。優勝チームは11月に開かれる全国大会への切符を手にします。
広島アローズと対戦した香川チャレンジャーズの先発マウンドに上がったのは、チームの代表・山中達也(34)です。
山中は高校時代、丸亀城西のエースとして活躍。2006年のプロ野球ドラフト会議で広島に育成指名されました。しかしその後、海の事故で首を骨折、思うように体を動かせなくなりました。
2021年のチーム結成時から裏方として支えてきましたが、2023年、選手登録をして自らもプレーすることを決めました。
(香川チャレンジャーズ 代表/山中達也 選手)
「みんなの声、『選手として一緒にやりましょう』という声が自分に響いて、もう一度マウンドに立ってみんなと一緒に野球をやりたいなと……」
障害者野球の選手となって初めての公式戦。ピンチの場面では低めの変化球で三振を奪ってみせます。
(香川チャレンジャーズ 代表/山中達也 選手)
「いつもだったら、打たせて取るピッチングなんですけど、狙いにいって三振取れたんで気持ち良かった」
山中は復帰戦で1失点完投。チャレンジャーズが中四国大会初勝利で、決勝に駒を進めます。【香川 11ー1 広島】
(香川チャレンジャーズ 代表/山中達也 選手)
「やっぱりこういう緊張感あるマウンドは本当に久しぶりだったんで、本当に感動というか…気持ち良かったですね」
決勝の相手は「岡山桃太郎」。9月9日・10日に開かれた世界大会で、2大会連続のMVPに輝いた早嶋健太をはじめ、5人の日本代表選手が所属しています。
試合は1回、岡山桃太郎の1番・早嶋がセンターオーバーのスリーベースでチャンスを作ります。そして、日本代表でも活躍したキャプテン・槇原淳幹(34)がレフト前に運び先制点。桃太郎はこの回さらに3点を追加します。
1回ウラ、香川チャレンジャーズは岡山桃太郎のエース・早嶋から1塁・3塁のチャンスを作ります。ここで4番の山中に打席が回ってきますが、結果は空振り三振。早嶋に軍配が上がります。
試合はその後、岡山桃太郎が得点を重ねて勝利。中四国大会6連覇で全国大会への切符を手にしました。【岡山 14ー1 香川】