岡山大学病院は、肝移植手術の実施例が8月末時点で500例を超えたと発表しました。
肝移植は、提供者の肝臓を別の患者の体に移植する手術です。そのうち、健康な人(親族)から肝臓の一部を取り出し移植する「生体肝移植」と、脳死と診断された人から肝臓の提供を受けて移植する「脳死肝移植」があります。
岡山大学病院では1996年に始めた「生体肝移植」を445例、2010年に始めた「脳死肝移植」を56例実施し、8月末時点で501例となりました。これは中四国地方の各県、大阪府や兵庫県の病院のうちで最多の実施数です。
また、肝移植から1年後の患者の生存率は89%、5年後の生存率は82%で、いずれも全国平均を上回っています。
生体肝移植は、健康な体にメスを入れるという臓器提供者へのリスクが課題となっていますが、岡山大学病院は手術創を縮小するなど負担軽減を図っていて「今後も先進的な肝移植医療を提供できるよう、さらなる努力をしていきたい」としています。