再犯防止に向けたシンポジウムが高松市で開かれ、専門家が犯罪の背景にある「生きづらさ」について話しました。
高松高等検察庁などが開いた「四国ブロック再犯防止シンポジウム」には約600人が参加しました。
12月8日に法務省が公表した犯罪白書によりますと、2022年検挙された刑法犯の再犯率は47.9%でした。高い再犯率の背景には、「生きづらさ」があると指摘されています。
再犯者の立ち直りを支援してきた伊豆丸剛史さんは、住居や家族、仕事などさまざまなものを剥ぎ取られた出所者の生きづらさは「私たちの想像の外にある」と話しました。
(厚生労働省 矯正施設退所者地域支援専門官/伊豆丸剛史さん)
「私たちが想像できない『生きづらさ』をみんなで顕在化させることが第一義的なんじゃないか。そういう文脈で再犯防止を行っていく。そういう文脈で地域共生社会の実現を図っていくということが大切なんじゃないか」
その後、パネルディスカッションが行われ、不起訴や罰金刑、刑が執行猶予となった人で、福祉や医療の支援が必要な人について、福祉機関などと連携して社会復帰につなげる高知地検の取り組みなどが紹介されました。