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免疫細胞の脂肪酸合成を阻害して がん増殖を抑制 岡山大などが仕組み発見

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 かずさDNA研究所(千葉県)と岡山大学は19日、免疫細胞の一種であるヘルパー9型T細胞(Th9細胞)の脂質代謝を調整することで、がん細胞の増殖を抑える機能が強化される仕組みを明らかにしたと発表しました。
 研究成果は8月26日に国際学術雑誌「Cellular & Molecular Immunology」にオンライン公開されました。

 研究では、悪性黒色腫というほくろに似たがんを持つマウスにTh9細胞を移入し、がんを抑制できるかを評価しました。このとき、薬剤などによって脂肪酸の合成を阻害するようにしたTh9細胞を移入すれば、がんの増殖を効率的に抑制できることが分かりました。

 さらに脂肪酸の合成を阻害したTh9細胞と免疫チェックポイント阻害薬を組み合わせると、がんがほとんど完全に消失したということです。

 研究グループは、遺伝子解析の装置などを使って、オレイン酸などの脂肪酸が「レチノイン酸受容体」という遺伝子に結合するタンパク質の働きを制御し、免疫細胞をコントロールしていることを、世界で初めて明らかにしました。

 研究グループは脂肪酸代謝を標的とした免疫細胞療法が治療に有効である可能性があり、実用化が期待されるとしています。

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