JR芸備線の存廃などを議論する再構築協議会の2回目の会合が岡山市で開かれ、沿線の自治体から国の主体的な関与を求める声が上がりました。
(新見市/根石憲司 副市長)
「国におかれましては単なる行司役としてではなく、主体の一員として鉄道を維持する場合維持できない場合のさまざまな選択肢について検討いただき、その考え方を我々にお示しいただきたい」
(広島県/玉井優子 副知事)
「(国が明確な考えを示さない)現状のままではJRの恣意的な判断によってローカル線の廃止が、全国で際限なく広がっていくと危惧しています」
岡山市で開かれた「芸備線再構築協議会」の2回目の会合には、国や沿線の自治体、JR西日本などが参加しました。
再構築協議会は新見市の備中神代駅から広島県庄原市の備後庄原駅までを協議の「特定区間」とし、鉄道を存続させるか廃止してバスなどに転換するかなどを話し合います。
会合では、自治体側から「国が鉄道ネットワークのあるべき姿を具体的に示さなければ議論を進めるのが難しい。国が主体的に関わってほしい」などの意見が出ました。一方で、経済波及効果や町づくりなどさまざまな観点から芸備線の可能性を検討するための調査事業に2000万円の予算を計上することが承認されました。
調査は野村総研に委託し、10月中に具体的な調査内容や方法などの検討が始まります。
調査結果は2024年度中に開かれる次の再構築協議会で報告される予定です。
(国土交通省中国運輸局/金子修久 局長)
「今のところ(協議会は)滞りなく順調に進んでいると思っております。現時点では3年をめどにやっていければと思っております」