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【特集】「全員で勝つ!」ファジアーノ岡山 悲願のJ1昇格まであと2勝 選手・スタッフ・サポーター全員で夢舞台へ

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 いよいよ12月1日、J1昇格プレーオフに挑むファジアーノ岡山。クラブはスローガンとして「全員で勝つ!」を掲げ、選手だけでなくスタッフ、サポーター全員で夢舞台へと挑みます。

 2年ぶり3回目となるプレーオフ進出を果たしたファジアーノ。

 リーグ戦38試合のうち20試合で無失点を記録するなど、失点数はリーグで2番目に少ない29。堅い守りを武器にJ2・5位に入りました。

 3位から6位がトーナメントで戦うプレーオフ。悲願のJ1昇格まではあと2勝です。

(今季全試合出場/木村太哉 選手)
「岡山県全員の力を結集させて、それを僕たちが最後体現するだけだと思うので、しっかり表現できればと思っています」

 アウェーでの準決勝。立ちはだかるのは因縁の相手、山形。

 前回、2022年のプレーオフ準決勝ではホームで0対3と屈辱的な大敗を喫した相手です。

(前回のプレーオフに出場/本山遥 選手)
「夢の舞台がそこまで来てたんですけど、本当にあっさりと逃げてしまったようなかなり精神的にダメージを食らう敗戦だっただからこそ、山形を超えていかないと俺たちはJ1に行けないんだっていうふうに、いいチャンスと捉えてやりたい」

熱い思いを込めた「寄せ書き」

 プレーオフに向け、選手が練習に励む政田サッカー場。有志のサポーター団体が、山形に持って行く横断幕に寄せ書きを募っていました。

(寄せ書きを企画/河野良亮さん)
「山形になかなか行けないサポーターの方もいらっしゃると思うので、そういった方々の気持ちも一緒に連れて行くんだという気持ちで今回企画しました」

 現地に行くサポーターも、行けないサポーターも熱い思いをペンに込めました。

(サポーターは―)
「(Q.山形行きたい?)うん。頑張ってほしい」
「(プレーオフは)悔しい思いしかないので、今度こそは喜びに変えたい」

 ファジアーノが初めてプレーオフを戦ったのは2016年でした。準決勝の松本戦では後半アディショナルタイムの勝ち越しゴールで劇的な勝利。スタジアムが、そして街が、歓喜に包まれました。

 しかし、続く決勝ではセレッソ大阪に完敗。J1まであと1勝のところで涙をのみました。

(寄せ書きを企画/河野良亮さん)
「その今までの悔しさを越えていかないとJ1は行けないと考えているので、そういった気持ちをみんなが持てるようにわれわれがしっかり応援をつくっていきたい」

クラブスタッフも心を一つに

 今度こそ夢の舞台へ。クラブスタッフも昇格に向けて心を一つにしています。営業の澤口雅彦さん。2016年のプレーオフは、選手としてピッチ上で戦いました。

(ファジアーノ岡山/澤口雅彦さん)
「本当にあと一歩でというところまで行きましたけど、そこに届かなかったっていうその差はすごい大きかった」

 澤口さんは2009年、ファジアーノのJリーグ昇格と同時に入団。10年間プレーし、J2で232試合に出場しました。3年前に現役を引退し、ファジアーノの営業として第二の人生を歩んでいます。

(ファジアーノ岡山/澤口雅彦さん)
「担当数で言うと80社近くはある感じですね。まあ大変な事ばかりですよね、すべての方がサッカーに興味あるわけでは決してないので。どういった思いで協賛いただけるかみたいなところは日々考えながら」

 この日は担当するスポンサー、岡山市のソフトウェア会社、セリオを訪問しました。

 岡山以外の企業との取引が多いというセリオですが、地元に貢献したいとの思いから長年ファジアーノを支援しています。

(セリオ/小山孝志 取締役)
「(澤口さんは)選手だったからこそチームへの思いとかを強く持たれていると感じます。応援してきてその集大成がプレーオフになるので、まず敵地で1勝していただいて次はぜひホームで喜びを分かち合いたい」

(ファジアーノ岡山/澤口雅彦さん)
「育ったふるさとが鹿島アントラーズの近くだったので、J1に行くっていう思いは人一倍強い。選手として10年プレーしましたけど、そこの宿題がまだ終わっていないのでそこを成し遂げたいなって」

たくさんのサポーターが応援の準備

 23日。サポーター約100人が集まり、プレーオフの応援で使う旗を手づくりしていました。

(旗づくりを企画/糸山 一樹さん)
「きょうは300枚(作る)。より多くの旗で山形に行って、山形に来れない人の思いも旗に込めて応援できればと思って。想定よりもたくさんの方に来ていただいて、いろんな方に御協力いただいているのでありがたい」

 たくさんのサポーターに混じって休日の澤口さんの姿も。

(ファジアーノ岡山/澤口雅彦さん)
「(来たのは)いろいろな思いですね。そろそろ叶えないといけないんでJ1を。選手だけの力ではなかなか叶えられなかったりするので、大きなことを成し遂げるにはいろんな力を借りてというところにおいては本当に感謝しかない」

サポーター「できることはやりたいという感じで、下心を言えば『徳を積んでおこう』と」
サポーター「前のプレーオフも行ったんですよ。セレッソ戦に行きました。負けたとき……」
澤口さん「すみませんその時は」

 旗づくりと並行してサポーターが行っていたのは過去のホーム戦で配布された「ハリセン集め」。実はアウェー山形対策です。

(サポーター/松島真知子さん)
「山形が寒いので手袋してると手拍子の音が出ないので、ハリセンをわれわれで集めて持って行って配れたらなと思って」

「全員で勝つ!」悲願のJ1昇格へ

 決戦前最後の日曜となった24日。岡山ドームには応援練習に励むサポーターの姿が。

(コールリーダー/松下大和さん)
「(最終戦から)プレーオフまで3週間空きがあるということで、しっかりサポーターの皆さんに喉を開けてもらって、山形への熱を上げてもらうという意味で開催しました」

 クラブがこのプレーオフで掲げた『全員で勝つ!』。1人でも多くの人の思いが重なれば、16年間ひらけなかったJ1の扉をこじ開けられるはずです。

(コールリーダー/松下大和さん)
「現地にいる人だけでなく岡山にいるサポーターだったり、いままでクラブに関わってくれたサポーターとかスタッフとかもJ1に上がるっていう悲願を僕らがしっかりつないでいかないといけないと思うので頑張ります」

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